#猫

猫を貰い受けた

断り続けていた猫を結局貰い受けた。 庭に出没する野良猫を、家猫として慣らして飼っている夫妻から、話があったのだ。 郊外にある家を訪ねて、車で家に運んだ。 はじめは、警戒して、物陰に隠れてしまい、何も食べず、トイレにも入らない。 3日経ち、4日…

日馬富士が象だった時

象のノート(11) しばらく、象のメモを書き留めてきたが、いささか、疲れてきた。 もう打ち止めにしようと思ったが、モンゴル相撲の「象」について触れておかねば。 モンゴル相撲には、強者の称号がある。最高位から順に 「アヴァルガ」 「アルスラン」(…

漱石熊本時代の猫の名は平凡な・・・

漱石の熊本時代の猫について、さらに調べてみたー。 熊本での暮らし(明治29年~明治33年)で、漱石は3度目に転居した大江の家で、猫と仔犬を飼った。 漱石の鏡子夫人が思い出を振り返った「漱石の思い出」(夏目鏡子述、松岡譲筆録)に、詳しく述べて…

熊本時代の猫も名なしだったのか

また熊本を訪ねた。 市の中心地は賑わいを取り戻していたが、町の人に話を聞くと、復興にはあと3年はかかりそうだという。 朝、辛島町のホテルから坪井川に沿って北へ歩き、夏目漱石の旧居を目指した。熊本で6回引っ越しした漱石が5度目に住んだ内坪井の…

サクラ耳だった古レコード店の猫

仕事を終えて、久しぶりに神保町の古レコード店を覗きに行った。戸口で店のオス猫が外を見ていた。 「あれ、寒いのに今日は店に出てますね」と店番のご主人に声を掛けると、 「やはり、夕方になると、奥から出てくるんですよ。夜行性ですから」 パーセルやヘ…

「たま」について当座の結論は

博多の山笠にあった、磯野家の猫たまは、どこの猫なのだろう。 サザエさんに関しては、多くの人が調べているので、大体のところが判っているようだ。 猫は、原作に登場する猫と、アニメで登場する猫が違うらしい。 白猫たまは、アニメ版の猫だった。 1)た…

寒がり猫と泥棒かささぎ

神田神保町の猫の居る古レコード店へ行く。 レコードの上に猫がいない。 寒くなったので、奥の部屋で温まっているのだという。 最新入荷の箱の中に、フリッツ・ライナー指揮シカゴ交響楽団のLPが沢山ある。 かささぎの写真が使われている1枚があった。英…

博多で見つけた仙厓もなかとインドネシア猫

福岡から昨日戻った。福岡空港で土産物を探していたら、仙厓の最中があったので、何も考えずにすぐ買った。仙厓のことは、前にも書いているが、菓子になるほど世に知られるようになったのかと思った。 江戸時代の禅僧、仙厓(1750-1837)は、美濃(…

猫が出て来る「マザーグース」のとんでも解釈

英国人のスチュワート先生と毎週会うので、英国の質問をいつも持ってゆく。 猫の出て来る「マザーグース」について、思いついたことがあったので、ぶつけてみた。 その歌は、猫とバイオリン。 Hey、Diddle、Diddle、 The cat and t…

猫の帰巣本能あれこれ

我が家の猫は家猫。外に出るのは、猫の病院に連れてゆくときぐらい。車の窓から、不安そうに外の流れゆく景色をみつめている。往復ずっと、真剣に外をみているのは、道を覚えようとしているかのようだ。どこかで放されても、帰ることができるように目に景色…

逃げた山猫は生まれ故郷へ戻っているのだって?

家に帰ろうとしているのか。英国南部のプリマス郊外の動物園に到着した日に、檻から逃げ出したカルパチア山猫の2歳のオスはその後、捕獲されていない。この山猫がプリマスに連れて来られるまで住んでいた、生まれ故郷の英ケント州の野生公園に向かっている…

山猫座と、どんぐりと山猫

英南部デヴォン州のプリマス市近くの動物園から、山猫が脱走して、地元で大騒ぎしている、と英国メディアが伝えている。ケント州の動物園から移送した翌日、係員が逃走したことを発見。住民に危険を知らせ、罠を仕掛けたり、警察がヘリやドローンを飛ばして…

キャロル・キングの猫の名前が気になって

ロンドンのハイドパークで、7月3日にBSTフェスが開幕、74才になったキャロル・キングが登場して、71年発表の「TAPESTRY(つづれおり)」の収録曲を歌って、6万5000人の観客を沸かせた、とBBCのWEBが伝えていた。 BSTはブリテ…

伊豆大島に放たれた猫のなぞ

18世紀に、伊豆大島に猫が放たれた、という古文書があるのを知った。 「大島差出帳」に、江戸時代の宝永年間あたりの出来事として、猫が島に運ばれて放たれたとある。 僕には、よく、飲み込めない。 「元禄二年より宝永五年十二月迄二十ケ年余御放鳥、鳶・…

モルという名の猫から蒼国来関のことを勝手に思う

大相撲の荒汐部屋(日本橋浜町)の猫「モル」が面白い。早朝から力士たちの稽古を見守る11歳のオス猫。貫録がある。 ソーシャルメディアやTVでさかんに取り上げられている。九州場所中、拾われて東京に連れて帰られ、部屋の看板猫になってしまった。 今さ…

あらためてバルトークの猫伝説

飼猫探しは、音楽家の協力に限るようだ。 別荘から逃げ出した猫の鳴き声を、鋭い耳で聴き分けた逸話の持ち主が、ハンガリーの作曲家ベーラ・バルトークだ。1940年、バルトークは、ナチス圧迫下の祖国を脱して、年下の若い夫人とニューヨークで生活を始め…

神保町の三毛猫からバルトークの猫伝説へ

新しい仕事場は、神保町の近くなので、猫のいる古レコード店にも行く機会が増えそうだ。早速、仕事を終えて、顔を出すと、玄関で猫と出くわした。 ミャーと怒ったような声をあげて、三毛猫は、ジャンプしてレコード棚の上に登り、「猫ちゃんや~」と声を掛け…

マン島の尾なし猫は泳ぎも達者なミラーズキャットなのか

英国マン島の尾のない「マンクス猫」MANXのことが、あらためてBBCのHPで紹介されていた。 アイリッシュ海に浮かぶ島、マン島に尾のないものと、短い尾の2種類の猫が生息する。18世紀から島に尾なし猫が住んでいた記述があり、数百年の歴史がある。…

コービン党首の名無し猫

英国労働党の党首コービン氏がいったいどういう人物なのかはわからない。 ただ、彼の飼っている猫は、うちの猫と似ている。 白地に黒が混じった平凡な猫なのだが、WEBでコービン家の猫を見た細も「あれ、そっくり」と声を上げた。 きっかけは英国のテレグ…

訂正:正倉院の猫犬薬は猛毒ヤカツだった

正倉院の「猫犬薬」は、薬でなくて猛毒だった。 先に、昭和23年発行の「正倉院文化」の古本を読んで、正倉院に「烏薬(ウヤク)」が収蔵されている、という記述に出くわしたことにふれた。ウヤクは、江戸時代に犬猫の薬として用いられたとも。 気になって…

神田本郷の初詣から百穂の猫の歌まで

元旦は息子といつものように湯島聖堂に初詣に出かけた。聖堂(文京区湯島)から聖橋を渡ってニコライ堂に立ち寄り、イコンにローソクをささげて、水道橋から本郷三丁目に抜けた。 途中、カトリック神田教会聖堂、弓町本郷教会の前を通った。みな歴史的建造物…

正倉院の犬猫用漢方薬

年末は、テレビで探偵ものをよく見た。 劇中、毒殺シーンがあったが、定番の青酸カリ、トリカブト、ジギタリス(刑事コロンボに多い)、ふぐ毒とは違った毒が出て来た。 「科捜研」は、イチイの木の種。イチイは薬だが、種にはタキシンという猛毒が含まれる…

「酒屋の猫」の童歌と一茶の猫の句

江戸時代に「酒屋の猫」という童歌があった。今は歌われていない。 山中共古「砂払(上)」(岩波文庫)で見つけた。 〽人まねこまね 酒屋の猫が 田楽焼くとて 手を焼いた 文化9年申、長二楼乳足(ちょうじろう ちたり)の洒落本「世界諸事花の下物語」の自…

炬燵のない家の猫はベッドにもぐりこむ

多摩動物公園から戻った時、17歳の猫が興奮して家の中を走りまわった。コアラを抱いてきたわけではないが、動物園から獣の匂いを持ち帰ったからか。 ユキヒョウ。長く豊かな尾に驚いた 11月下旬になって、日向ぼこが出来ない曇りや雨の日、猫はベッドの…

猫のいる中古レコード店で見つけたブラジル盤

先だって、よく行く神保町の古レコード店にはいったら、胸の高さに置いてあるジャズレコードの箱の一角で猫が丸くなってスヤスヤ眠っていた。ぎっしりレコードが詰まった狭い一角に、猫のスペースが作られているのだった。 起こさないように、静かにレコード…

4本の歯を抜いて元気になった猫

17歳になった我が家の猫の歯周病がいよいよひどくなって、スープ状の食べ物しか受け付けなくなった。口の中が痛いのだ。元気がなくなった。 いつもと別の猫専門病院に行って、相談した。年配の先生は、「ほら、見てください」と猫の口をあけて、歯肉から浮…

クレオパトラとエジプトの王妃展でも猫探し

動物像が溢れている楽しさ。 東博で開催中の「クレオパトラとエジプト王妃展」に出かけた。クレオパトラとか、エジプト王妃にはさほど関心がないので、動物中心にじっくりと見てみた。 いるいる動物が。例えば、展覧会カタログの表紙写真。アメンヘテプ3世…

江戸の雑俳「武玉川」に描かれた猫

100円で手にいれた岩波文庫「武玉川㈡」の古本をめくる。 江戸中期の雑俳撰集。18世紀に、猫がどう描かれているか探す。 「ほたんに十日猫の食傷」 「手桶て猫を捨る町代」 「乞食の猫の吉原へ来」 「赤猫の折々年を算へられ」 結構、意味が掴みにくい…

猫の墓について副住職はこう言ったが

拾ったのはいいが、手に負えなくなって、知人に引き取ってもらった猫が亡くなった。3年半。拾ったときは子猫だったから、4歳位だったろう。 ガンだったという。病院も代えてできるだけの治療を施してもらったが、短い命だった。余命1か月を言い渡されてか…

猫を枕と勘違いした話

錦織圭の活躍があって、全仏オープンテニスの深夜のTV中継に熱中している細は寝不足の日々を送っているが、猫が被害に遭った。やっと眠りについた細のそばに行き、脇でスヤスヤ眠っていたところ、寝ぼけた細が枕と間違え猫を引き寄せて、頭を載せてしまっ…