ピールチョコを買いに出て

細の誕生日だったので、好物のオレンジピールチョコを買いに、本郷三丁目まで。 ピールチョコといえば、今では本郷三原堂を頼りにしている。 「ジャンヌ」といって、ココアパウダー、ビターチョコと甘さを抑えた素材でオレンジピールを包んでいる。 このチョ…

子猫と椋鳥

届いた「完訳クルイロフ寓話集」には、猫が登場する話が9つあった。 イソップなどギリシア時代からの物語なのか、オリジナルなのかは分からない。 猫は、食糧を盗み食いする存在として描かれるのが大半だが、川カマスに忠告し命を助ける猫、狼に村人のこと…

ショスタコーヴィチに寓話を教えられる

ショスタコーヴィチが16歳の音楽学校生の時に作曲した小曲を聴く。猫の居る古レコード店で、LPの入った箱の上に置いてあったのだ。前の客がLPを取り散らかして、この1枚だけ買わずにそのまま放置してあった。せっかくなので、それも加えて買った。 「…

蛙と富士の取り合わせ

今年の正月、細が玄関の棚に活けた花に、我がヒキノカサ(蛙の傘)の小鉢も添えられていた。(来客が少なかったせいか、誰にも注目されなかったが)。 玄関正面には、正月らしく富士山のリトグラフ。 富士山と蛙。この取り合わせは、 富士山と蛙の詩人、草野…

田崎草雲と神田明神

仕事始め。昼休みに近所の中華店へ行く。若い主人が、元旦神田明神に参拝後、目撃した淡路町の交差点での自動車炎上事故の動画を見せてくれた。スタバの前で、火と煙が立ちのぼっていて、消防、警察が駆けつけている。報道もなく、知らない出来事だった。 店…

ちょろぎにこだわるわけ

若いころに興味を持ったものも、年を取ってくるとどうでもよくなって忘れてしまうものなのだと、実際に年を取って初めて気が付く。若いころに盛んに読んだ愛読書もそうだ。 しかしふとしたことで思い出すことがある。正月で思い出すのが、澁澤龍彦のことだ。…

隠し犬と袋猫

通勤中、停車したとある駅。ホームで、ジャンパーを着た中年女性がいて、懐からムク犬が顔を出していた。反対側の電車に乗るらしい。 コロナ騒ぎもあって、空いた下り電車なので、トラブルはなさそうだが、ペットは確か「容器に収納」が原則(手回り品切符を…

ホフマンとのすれ違い

若いころ、細と幾度か台湾旅行に出かけ、台北の繁華街でショッピングを楽しみ、レコード店でも買い物をしたものだった。台湾、香港の歌手のカセットテープのなかに、クラシック音楽のテープも置いてあり、漢字表記のアシュケナージのカセットを見つけ買った…

猫とアシュケナージを聴いてみる

猫と一緒に、アシュケナージの演奏を聴きながら、つらつら、思ってみる。 アシュケナージは、20歳ほど年長のソ連の2人のピアニスト、ギレリスやリヒテルをどう見ていたのだろう。確認してみた。 「アシュケナージ 自由への旅」によると、音楽院に入学した…

ソ連時代のアシュケナージ

かつて社会主義体制のころのA国の在日大使館に、知人と出かけたことがある。大使館員と雑談をしていると、大使館員は急に、知人の持つ情報に関心を持ったらしく、机のスイッチを入れ、改まった様子で声を大きくして、A国の言葉で質問しだした。 私はあっけ…

ライナーの伝記に記されたギレリス

私が好きな指揮者は、フリッツ・ライナー(1888-1963)。ハンガリー出身で、渡米後、主にはシカゴ交響楽団で活動した。DVDで指揮の様子を見ると、ほとんど腕を動かさず、大変地味なものだ。今だったら絶対人気が出そうにない。重度の肩こりのせ…

惚れ惚れとする若き日のギレリス

猫のいる古レコード店で、手に入れたギレリスのLPがほかにもある。 若き頃の演奏録音を編集して、87年にソ連のメロディアから発売されたものだ。 モスクワで急死して2年後。LPには追悼の意味があったのだろう。 若き日のキリっとした表情の写真を嵌め込…

ギレリスとリヒテルに関するメモ

ギレリスについて、自分なりに整理してみた。 エミール・ギレリス(1916-1985)は、16歳の時、1933年全ソビエトピアノコンクールで優勝した。これがその後の運命を決めてしまった。 ソ連の独裁指導者たちは、「芸術活動」をさかんに政治利用し…

エミール・ギレリスの最期

猫のいる古レコード店で手に入れたサイン入りLPのせいで、ソ連時代のピアニスト、エミール・ギレリス(1916-1985)のことを知りたくなったと、前に記した。 とくに、LPに入っていたプログラムの英国リサイタルの翌85年に、モスクワで突然死しているの…

蕪村とクッキング

休日は、いつも細に代わって朝食を作る。 簡単なもので済まそうと、昨日は肉汁うどん。 今朝は、納豆スパゲッティとベーコンと玉葱のコンソメスープ。 簡単メニューだが、納豆には味噌を加え、スープには白ワインを入れ若干の工夫はしている。 葱買て枯木の…

騎牛の水滴と年賀状

本棚に牛を象った陶器がある。そろそろ年賀状を作る時節なので、来年の干支の丑(うし)に目がいってしまう。 書道用の水滴で、背中の穴から水を入れ、牛の口から硯の墨池に注ぐようになっている。細の祖父が使っていたもので、墨で黒くなった悪戯の跡もある…

猫がセーターに

寒い日は、紫のセーターを着て散歩に出る。 茶や紺や青縞などのセーターに比べて断然あたたかい。ちょっと歩いただけで汗をかくことがある。 散歩から帰って、ベッドカバーの上に脱いだままにしていたところ、猫がセーターに潜り込んでいた。 英会話の先生を…

テレビの猫と逃げる猫

テレビで猫や動物が登場すると、気づいて猫が駆けつけてくる。 動物と接触したいのかな、と感じて、もう一匹飼おうかとも思うこともある。 テレビに映った猫に、わが家の猫はどう反応しているか。 最近は、強そうな猫が登場し、またアップで猫が画面に映し出…

小野篁と猫の子仔猫

息子から貰った新刊本を、三連休に読み進んだ。 冥界と行き来した伝説のある平安時代の小野篁についてまとめた繁田信一「小野篁その生涯と伝説」(教育評論社)だ。 伝えられる嵯峨天皇との「なぞなぞ」のやり取りについても、丁寧に書かれていた。 「子」が…

ヘディン本と猫

神保町の古本屋ばかり顔を出すようになって、随分とご無沙汰している三田線沿線のとある古本店に入った。仕事で近くに寄ったのだ。 高齢の夫妻は店番をしておらず、息子さんが居た。両親は変わらずに元気かと尋ねると、元気だとのこと。 長い間飾っていた河…

ヒキノカサの植え替え

ひと月前に買った、野草の蛙の傘(ひきのかさ)がすくすく育ってきたので、鉢を植え替えることにした。 といっても、やり方が分からないので、細に援軍を頼んだ。 わが家になかった「鹿沼土」を買いに出て、家にある腐植土とともに、新しい鉢に入れて、植え…

発光するアオサギ

NHK「ダーウィンが来た!」(11月15日放送)で、発光する鳥を目撃した視聴者の質問に答える箇所があって、研究者に聞いたが、結局よく分からないということだった。 ただ、それが鷺であることは、映像を見て分かった。 随分前に書いた、利根川で発光する…

モーツアルトのチョコが置いてあった

事務所への来客の手土産のチョコが、机に置かれていた。 一個ずつ大そうな袋に詰められ、取り出すと箱はモーツアルト(1756-1791)の横顔。 裏返すとしかめっ面のヨハン・シュトラウス2世(1825-1899)だった。 箱にはドイツ語でゴールデ…

カメムシ騒ぎ

事務所で数人の職員が騒いでいた。8階の窓ガラスに貼りついた虫が原因らしい。 ひとりが、カメムシを見つけたのだ。しかも、ガラス戸の内側に止まっている。 「外に放り出して」と怖がる女性職員もいる。 勇敢な男性職員が、ビニール袋に虫を取り込んで、別…

本物らしいギレリスのサイン

猫のいる古レコード店では、思いがけないレコードに出会う。 ロシアのピアニスト、エミール・ギレリスの英国発売のRCA盤を買ったときもそうだった。家に戻って、さあ聞こうと思った時、ジャケットに、ボールペンのサインを見つけた。E GILELS と読…

ミドリさんに贈られたリヒテルの10吋LP

猫のいる古レコード店に行く。 神保町に少しずつ人が戻ってきているが、一本裏道となるとまだまだだ。 レコード愛好家の年寄(私もそうだが)の足が遠のいているのだそうだ。 「妻に外出を止められて、そちらへ行けない」と、常連の年配客から連絡があったそ…

危ないキノコ狩

高校時代、諏訪の寺に泊まり、キノコ採りをした思い出がある。 夏休みにその寺でひと夏過ごしていたのだが、なぜ秋に行って、友達とキノコ採りしたのか、思い出せない。ただ、いっぺんキノコ採りなるものを体験したかったことは覚えている。 入笠山の麓、富…

地の果てまで這うヒキガエル

出雲神話や万葉集に登場するヒキガエルは、「国土の隅々まで知り尽くした動物」と見られている。ちょっと、分かりにくい。 ヒキガエルは、万葉集の2首にタニグクの名称で登場する。 1)山上憶良が、家族を見捨てて暮らす男(たち)を諭す歌(巻5-800…

物知りのヒキガエル

蛙の傘(ヒキノカサ)という小さな野草は、茎が日に日に伸びている。結構逞しいかもしれない。 カエルは愛嬌があって好ましい。確か、チベット近くの岷江沿いの岸壁に、カエルの大きな絵が残っていて、この辺の少数民族が古代からカエルの信仰を持っていたと…

蛙の傘を択んだ

細に付き合って、植物園近くで開催されている「山野草の展示会」について行った。ホトトギス、ダイモンジソウ、エビネ、トリカブト、各種のノギク、スゲと、愛好家が出品した自慢の小鉢が並んでいた。 私は、モウコノギクという、モンゴルの名がついた青色の…