2021-11-01から1ヶ月間の記事一覧

猫と食事する淡々の屁理屈

うちの猫は、食事中テーブルに飛び乗ってくることがある。細は、叫び声をあげるが、猫は堂々としていて、尻を押しても、踏ん張って降りようとしない。私が注意して下ろすと、床でケロッとしている。「貴方が甘やかすから、こんな猫になってしまったのだ」と…

恒友装幀本の下弦の月

天明期の俳人大伴大江丸の句集を読みたいと思い、探すと見つからず、「俳懺悔」を収録した昭和3年刊の「日本名著全集 江戸文芸之部 第27巻 俳句俳文集」(日本名著全集刊行会)まで遡らないとないことが分かった。 注文した本が、四国の古書肆から届き、…

ヨネ少年の1882年彗星体験

通勤帰り、駅を降りて休日の料理のために買物をして帰ろうと、ビルとビルをつなぐ歩道橋を行くと、東南の空にスマホを掲げる老若男女の混雑に出くわした。 月蝕をスマホで撮影しているのだった。月全体が薄暗くなって、右下に小さな三日月型が輝くだけになっ…

角力俳句と高田屋の俳人たち

天明の俳人、高井几董について触れてきたが、代表句は、勝った後の相撲力士を描いた次の句だろう。 やはらかに人わけゆくや勝角力 以前、神保町交差点近くの中華料理店で食事をしていた夜、ふれ太鼓が店内に入って来たことがあった。 太鼓を叩いた後、明日、…

住吉で出会った天明の2俳人

林業に詳しい人物から、江戸時代江戸の町は大火事が多かったので、江戸の再建に大量の木材が必要だった、そのため幕府は奥多摩の森林資源と秩父方面の森林資源の2地域を確保していた、と聞いた記憶がある。 奥多摩地区で100年間伐採、その後は秩父で10…

天青堂と「栗山」印

神田小川町で仕事するようになって6年ほど経った。幾つかの神保町界隈の古本、古レコード店、小川町周辺の飲食店、和菓子店に通って、馴染みになったのが、なにより嬉しい。気心が知れてくると、お互い掛け値なしで普段着で話が出来るようになる。 そして、…

とみ・とらんの「狼」印「狽」印

「サン」「ロク」「イチ」 真夜中に合成音声がリビングに鳴り響く。我が家の猫が、私たちを起こそうと電話機の上に飛び乗って、番号ボタンを踏んで押すのだ。 「タダイマ留守ニシテオリマス」という大きな音も聞こえる。どこを踏んだのだろう。 それでもこち…

マチスの狛犬について

猫のいる古レコード店にまた出直して、買い物をしたが、レコードもストラヴィンスキーの「夜鳴きうぐいす」(Le Rossignol)など買って帰った。 アンデルセンの原作を元に、ストラヴィンスキーが作曲した3幕の短いオペラだ。 LPのジャケットに…

知人の庭の猫と花

休日に、家族で知人の珈琲店へランチを食べに行った。奥武蔵の山並みが間近で、空気もいいので、気持ちがいい。 孫娘もつれていく。冬以外は庭に花が咲き乱れているので、花摘みを楽しみにしているのだ。私は、駐車場の横で、ホオズキを見つけてひとつ摘み、…