#猫

未乾と泣菫と猫の蔵書票

船川未乾画伯が創元社の刊行物を集中的に装幀をした経緯を知りたくなった。 同出版社を創設した矢部良策の人生を綴った格好の著作、大谷晃一「ある出版人の肖像―矢部良策と創元社」(88年、創元社)を見つけた。 創元社は、大正14年(1925)、父・矢…

猫の日なれば一茶、大江丸

2月22日はにゃあにゃあにゃあで、猫の日なのだという(1987年制定)。 今調べている天明、寛政期の俳諧師にも猫の句は少なくない。 大坂の大伴大江丸には、下の句。 ねこの恋鼠もいでて御代の春 きりぎりす猫にとられて音もなし 春たつといふは(ば)…

江戸後期の猫薬と瀧澤路のこと

江戸後期の天保13年(1842)に刊行された犬の飼育法「犬狗養育法」(暁鐘成)をwebで読んでいたら、大阪心斎橋にあった「清水堂滄海堂」が販売する犬の薬が各種紹介されていた。 その中の「柔狗強壮散」は、文字通り、柔な(虚弱体質の)犬を強壮に…

画から飛び出さない也有の猫

江戸時代、動物を描いた画の褒め方に、絵から飛び出て本物の動物に変わるというパターンがあったようだ。 「雨月物語」(1776年刊)には、三井寺の僧興義が臨終に際して、紙に書いた鯉の絵を琵琶湖に散らすと、鯉が泳ぎ出した、という話(夢応の鯉魚)が…

猫と食事する淡々の屁理屈

うちの猫は、食事中テーブルに飛び乗ってくることがある。細は、叫び声をあげるが、猫は堂々としていて、尻を押しても、踏ん張って降りようとしない。私が注意して下ろすと、床でケロッとしている。「貴方が甘やかすから、こんな猫になってしまったのだ」と…

知人の庭の猫と花

休日に、家族で知人の珈琲店へランチを食べに行った。奥武蔵の山並みが間近で、空気もいいので、気持ちがいい。 孫娘もつれていく。冬以外は庭に花が咲き乱れているので、花摘みを楽しみにしているのだ。私は、駐車場の横で、ホオズキを見つけてひとつ摘み、…

猫用にショールを購入した

コロナ自粛が緩和されてから初めて、神保町の猫の古レコード店に顔を出した。 少しずつ、お客さんが戻って来たという。猫は奥の棚の中でじっとしていたが、呼ぶと出てきた。撫でられるのが好きな猫なので、しばらく撫でて過ごした。 主人によると、コロナ自…

わが家のカウチ猫

夜10時ごろ、BSで岩合さんの猫歩きの番組(たいていが再放送)が始まる時間になると、猫のためにテレビをつけることがある。 猫番組が好きな、わが家の猫は、ほっておくと、1時間まるまる見ていることがある。 以前は、テレビに前足を押し付けて画面の…

長塚節「土」に描かれていた猫除けの迷信

通夜に、決して猫を近づけない風習について「民族と歴史」(大正11年3月号)で知り、韓国・晋州の報告例と、日本の相模地方の類似について8年ほど前に書いた。 その後長崎県壱岐島で、似た事例があったのを「壹岐島民俗誌」(昭和9年)を読んで気付き、…

銀猫と仔犬

高山寺のことを調べていると、近所の神護寺とともに京の山中の一寺院でありながら、12-13世紀の文化発信の重要な拠点だった、と思うようになった。 結論を急がず、一歩一歩進んでいくとー。 運慶の長男湛慶が高山寺の木彫を手掛けた嘉禄元年(1225…

西行の猫と明恵の仔犬

もう7年も前、私は、西行法師が71歳の時に17歳の明恵上人と会った、と軽率に書いた。これが怪しいことが、今回の銀猫探索で分かった。 2人が会ったことは、明恵の弟子喜海が書いた「明惠上人伝記」に記されている。そこで、確かめてみた。 西行は出て…

「銀猫」探しは続く

郵便受けを覗きに出ると、本が届いていた。 川田順「西行研究録」(昭和16年10版、初版は同14年11月)。ざっと目を通すが、期待した記述はなかった。 銀猫について、あらためていきさつを以下のように書いていた。 「南都東大寺は治承四年十二月平重…

川田順の銀猫探し

彫刻家松山秀太郎氏の言葉をきっかけに、西行の銀猫探しを始めることにした。 どんな結果が待ち受けているか。期待外れの可能性もある。 同氏の書簡の確認から始めると 「西行が頼朝に貰った銀猫を門口で何の屈託もなくただちに子供に与へたと云ふのは傳説で…

西行の猫再び

西行の銀猫のエピソードについて、前に触れた。その後、この逸話は、江戸時代から画家たちの恰好の題材として扱われてきたのだと知った。 銀猫のエピソードとは、平泉に向かう途中に西行法師が、鎌倉の鶴岡八幡宮で、源頼朝と出会い、流鏑馬の故実を教えた、…

神保町のネコとジネズミ

6月に入って、神保町の古書店街が店をあけたので、昼に散歩に出た。 緊急事態宣言下の5週間は、古書店が一斉休業。街は寂しいものだった。6月になって宣言は継続されたものの、緩和措置とやらで、休業解除を決めたようだった。 やっこ寿司に寄ってから、…

ゴシキヒワを狙うバロッチの猫

心配事が多く、気分を変えるために休日、明るい音楽を聴いて過ごすことにした。 まずしばらく聴いていないヴィヴァルディの「フルート協奏曲作品10の3」。副題が「ゴシキヒワ」で、日本には生息しない欧州の色鮮やかな五色の鳥の賑やかな鳴き声を模した明…

子猫と椋鳥

届いた「完訳クルイロフ寓話集」には、猫が登場する話が9つあった。 イソップなどギリシア時代からの物語なのか、オリジナルなのかは分からない。 猫は、食糧を盗み食いする存在として描かれるのが大半だが、川カマスに忠告し命を助ける猫、狼に村人のこと…

隠し犬と袋猫

通勤中、停車したとある駅。ホームで、ジャンパーを着た中年女性がいて、懐からムク犬が顔を出していた。反対側の電車に乗るらしい。 コロナ騒ぎもあって、空いた下り電車なので、トラブルはなさそうだが、ペットは確か「容器に収納」が原則(手回り品切符を…

猫がセーターに

寒い日は、紫のセーターを着て散歩に出る。 茶や紺や青縞などのセーターに比べて断然あたたかい。ちょっと歩いただけで汗をかくことがある。 散歩から帰って、ベッドカバーの上に脱いだままにしていたところ、猫がセーターに潜り込んでいた。 英会話の先生を…

テレビの猫と逃げる猫

テレビで猫や動物が登場すると、気づいて猫が駆けつけてくる。 動物と接触したいのかな、と感じて、もう一匹飼おうかとも思うこともある。 テレビに映った猫に、わが家の猫はどう反応しているか。 最近は、強そうな猫が登場し、またアップで猫が画面に映し出…

小野篁と猫の子仔猫

息子から貰った新刊本を、三連休に読み進んだ。 冥界と行き来した伝説のある平安時代の小野篁についてまとめた繁田信一「小野篁その生涯と伝説」(教育評論社)だ。 伝えられる嵯峨天皇との「なぞなぞ」のやり取りについても、丁寧に書かれていた。 「子」が…

ヘディン本と猫

神保町の古本屋ばかり顔を出すようになって、随分とご無沙汰している三田線沿線のとある古本店に入った。仕事で近くに寄ったのだ。 高齢の夫妻は店番をしておらず、息子さんが居た。両親は変わらずに元気かと尋ねると、元気だとのこと。 長い間飾っていた河…

ミドリさんに贈られたリヒテルの10吋LP

猫のいる古レコード店に行く。 神保町に少しずつ人が戻ってきているが、一本裏道となるとまだまだだ。 レコード愛好家の年寄(私もそうだが)の足が遠のいているのだそうだ。 「妻に外出を止められて、そちらへ行けない」と、常連の年配客から連絡があったそ…

平鯛クッキング

魚屋で、「三重・平鯛」と書かれた店のお勧めの魚を買った。店のお兄さんが「下ろしましょうか」というので、「このままで結構。うちで三枚におろしますから」と、太った一尾を選んだ。 鱗取で鱗を取り、包丁で取り残しを探す。腹に切れ目を入れ、腸を取り、…

猛暑日の猫

「ワイルド・ライフ」などテレビの動物番組を鑑賞する我が家の猫は、さらに関心を広げ、PCのバレエ動画にも関心を示すようになった。 WOWOWオンデマンドで、英ロイヤルバレエ団「不思議の国のアリス」を見ていたところ、猫が机に飛び乗ってきた。目ま…

甲鳥書林と猫印のアイデア

前に森田草平著「夏目漱石」(昭和17年)で見つけた猫をデザインした著者検印を面白いと紹介した。草平自身のアイデアだと思ったが、或は、出版元の甲鳥書林のサジェッションがあったかもしれないと思うようになった。 猫のようにデザインした草平印 この…

In a cat's eye, all things belong to cats

ダイソンの扇風機の長い段ボールの中が、最近の猫の遊び場だ。 細が、途中に丸い穴を2つあけた。その穴に手を入れると、猫が中から前足を出してじゃれたり、噛みついてくる。猫にとって、いい運動のようだ。梅雨時、猫に付き合うこちらも汗だくになる。 コ…

Taste of Amazon

My cat loves the chewy texture of Amazon packaging box .

苦労して「祭猫文」を読んではみたが

各務支考「祭猫文」の本文は、難解だ。誰か評釈をしているのだろうが、手元にない。 何度か、読んでいると、支考は、亡くなった猫をメス猫として描いていることが、分かった。 かつては華やかな恋もしたが、源氏物語の女三宮のように、尼となって李四の草庵…

「祭猫文」の風流猫

コロナウイルスのせいで、休日は引き籠る。 細があくびしながら、テーブルの上で新聞を読もうとすると、猫は、新聞の上に寝そべって邪魔をする。書室で私がパソコンをチェックする気配を感じ取ると、今度はこっちに飛んできてPCのキーボードの上に陣取って…