2011-01-01から1年間の記事一覧

嵯峨野から泊雲、芋銭へ

今年は京都でも紅葉は駄目だったと、久しぶりに会った嵯峨野の寺の息子さんが言った。 我が墓のある、その寺には、句碑が沢山ある。 なかでも、自慢なのは、秋桜子、誓子、素十、青畝の4Sが登場するまで、大正、昭和初期と「ホトトギス」で活躍した西山泊…

辰年は、龍と遊ぼう

師走も大分過ぎて、年賀状を作れと、家人は五月蝿い。 2012年は、辰年かあ。 十二支に龍という架空の動物が混じるのはおかしくないか。 龍が実在すると思って、十二支を拵えたのだろうか。 龍は恐ろしい動物だが、新年が明るい年になるといいので、年賀…

相撲の土俵が45度ずれている訳

モンゴルで、三大スポーツは、相撲、競馬、弓といったところだろう。 中世日本の武士たちによる競技と、本当に近いと思う。競馬と弓は、流鏑馬と言う形で、合体しているが。 違うなあ、と思うのが、相撲で、土俵がないことだ。 日本の土俵は、四神の思想に則…

富士山に香をたいたモンゴル老人のこと

神田にある先輩の事務所に行ったら、「面白い本があるぞ、読め」と「街道をついてゆく・司馬遼太郎番の6年間」を手渡された。 週刊朝日の連載『街道を行く』の、司馬の最後の担当者村井重俊の回想記だった。 パラパラくっていると、「モンゴルの年寄りが、…

沖縄フォーク村が那覇で復活するらしい

沖縄フォーク村の、メンバーと大森で飲んだ。彼は今は歌っていない。来春に沖縄・那覇で復活コンサートを開く話が進んでいるらしい。ちょっと逡巡していた。 彼らの歌は、1972年に那覇で録音され、インディーズの走りの様なエレックレコードから発売され…

リュウキュウアオヘビで、奥泉光に感心したこと

やっと時間に余裕が出来た。 上野の「ゴヤ展」、映画「エンディング・ノート」。気にかかっていたものを見た。 赤坂で、仲間の年末チャリティオークションに参加して、持ち込んだグッズをセリにかけ、 ワインと食用油とフリーズドライ醤油をセリで落とした。…

カザフ鷹狩りの見事な写真に圧倒される

日本モンゴル協会発行の「日本とモンゴル」の最新号の表紙は興味深い。モンゴル西部の山岳地帯に住むカザフ人の鷹狩りの迫力ある写真が掲載されている。翼を広げたイヌワシの大きさ。右腕に止まらせている。 モンゴルのバヤンウルギーで、西村幹也さんが撮影…

「上杉茂憲」を読みながら沖縄の嘆きを想う

知人に譲った迷い猫は相変わらず暴れているようすだが、おかげで知人からは、家庭に笑い声が絶えないと感謝され、ホッとした。 我が家の猫は、今も医療用のカラーをつけた生活を強いられている。出張で5日間留守にして戻った処、猫が鼻に入れたチューブを出…

ダイヤモンド富士を撮り損ねる

猫はしだいに元気になって来たので、 この間行けなかった墓参りに細と出かけた。 ともに父親を11月に亡くしているので、12月になる前に小平霊園から多磨墓地へはしごした。小平霊園には友人2人も眠っているので線香をあげ、結局4つの墓前に花を供えてきた…

猫騒動のなかの「チンギスカン」

我が家は大変な騒ぎだ。 若い迷い猫を引き受けた後、昨年から飼っている11歳の猫がすっかり弱り、何も食べられなくなったのだ。動物病院に連れて行き、レントゲンと血液検査を受けたが、異常なしの診断だった。 翌日もおかしいので家人が連れてゆくと、「…

去勢の決断が我が家にも

英会話の先生スチュワートさんと、猫の去勢の話になった。 去勢する、は英語で「CASTRATE」だった。 高い声を保つために、去勢されたキリスト教会の男性ボーカルを、カストラートといって、映画のタイトルにもなったのを思い出した。関連する言葉な…

よみうりランドで猫を想う

迷い猫が来て猫が2匹になったのはいいが、夜中に我が家の猫に噛みついて、そのバタバタで目が覚めてしまう。 子猫はきかん気が強く家猫の寝場所を奪い、昼は日向ぼこの窓際特等席も独占するような有様だ。食欲も激しく我が家の猫の分も食べてしまう。トイレ…

猫が迷い込んだ

猫が迷い込んだ。 家に置いておく事に決めて、「迷い猫」のポスターを作り近所に貼った。2日過ぎても連絡がないので、動物病院に連れて行って検査をして貰った。 触診を終えて、若い先生は、「出べそですね」と言った。 第一声が意外だったので、「はあ?」…

沖縄のF15墜落で思い出したこと

7月に沖縄本島の北西200キロの海上で、自衛隊のF15戦闘機が墜落したが、その事故調査報告が9日にあった。沖縄タイムズなどによると、原因はパイロットが失神したか、あるいはそれに近い状態だったため、としている。 思い出した話がある。戦闘機乗りだ…

下館にサケの遡上を見に行く

モンゴルで釣りをしたことがあるが、カワヒメマスの釣りだったのであまり自慢できない。 開高健氏のような豪快なトル(イトウ)釣りが、モンゴルでの釣りの醍醐味なのだろう。 欧州の旅行者がトルを釣り上げるのを見たが、確かに大魚だった。サケは、はるか…

沖縄には台湾原産のヘビもいるのか

外来種の大ヘビが沖縄中部のうるま市で捕獲された。沖縄タイムズによると、2㍍10㌢ほどの長さで川で死んでいた。ハブ以外にも、居るのである。 タイワンスジオ。 http://www.okinawatimes.co.jp/article/2011-10-31_25422/ 70年代後半、台湾から沖縄中…

郡山の美術館で思ったこと

福島・郡山に仕事で出かけたが、合間を見て郡山市立美術館を訪れた。森の中にある静かで美しいところだった。常設展のみの平日だったせいか、私以外に入場者がいなかった。 ターナーの風景画が幾つかあった。 http://www.tabizuru.jp/ouen/message/img/mes_0…

酒楼で熊本人に、馬さしの由来を聞く

熊本出身の主人がいる居酒屋で、「川辺」という米焼酎を飲んでいたら、隣席に熊本・人吉の方が居て、話し込んだ。熊本といえば、馬肉の食文化について聞ける、いいチャンスだったので、「豆腐馬すじ煮」を食べながら、話を次第に馬刺しに向けてみた。 「馬を…

ゴヤのファーストネームと八重山と

細が友達と「ゴヤ展」に行って来た。 ゴヤというと、若い頃読んだ「ゴヤのファーストネームは」という詩集のタイトルを今でも思い出し、はて、ゴヤのファーストネームはなんだったか、気になった。 その詩集は、飯島耕一のもので、 「何にも興味をもたなかっ…

優先席でのカン違い

帰宅の電車で、疲れていたので、優先席に坐ってウトウトしていたら、目の前に女性が立っていて、どう見ても、お腹が出ているように思えたので、慌てて、どうぞ、と席を譲ったら、どうして私が、という驚いた表情で、結構です、と言われてしまった。 妊娠中で…

猫の話から、馬さしの話へ

出張の合間を縫って、宮城県美術館を訪れた。 まさか、猫好きにたまらない、長谷川潾二郎(りんじろう)の猫(1966年)が展示されていたとは。 http://www.pref.miyagi.jp/bijyutu/mmoa/ja/exhibition/20101023-s01-01.html 猫の漫画は、ますむらひろしのヒ…

沖縄の語り口になっていない映画はツライ

沖縄を舞台にした「ちゅらさん」は、面白いNHKの朝のドラマだったが、沖縄出身の友人は、堺正章のしゃべり方だけは、沖縄のイントネーションと違っていて、笑ってしまった、といっていた。 夫婦役の田中好子のしゃべりは、と聞くと、「沖縄の人が話してい…

マリベスの「ふなやれ」を聴いてフィリピンを思う

一日猫と自宅で過ごした。沖縄の5年に一度のウチナーンチュ大会をTVニュースが伝えている。海外からも沖縄出身の人たちがやってくる。 前回は「ブラジルやハワイから帰って来た年配の人たちが、沖縄の余りの変りように、これは沖縄でないと嘆いていた」と…

謎のアラブの龍の物語

龍のことを一時、調べていて、モンゴルばかりか、アラブの龍も探して、小さな本を見つけた。 王様と龍の絵の表紙から、想像して、やはり、王と龍のやり取りの物語なのだろうが、 文字が分からず、タイトルも読めない。 いつか、勉強して、読んでやろうと思っ…

モンゴル民謡を聴いた後

異動になった後輩を誘って、品川駅でビールを飲んで帰る。「探偵MONK」が始まる11時まで、家でレコードを聴くことにする。 まず、モンゴル民謡のシングル盤を聴く。モンゴルの長唄(オルティンドー)は、掛け値なしでいいものだと思う。ただし、古いレコ…

バヤルという絵描きさんと浜田真理子と

先輩たちと神保町で紹興酒を飲み、上海蟹を少し食べて、ほろ酔い加減で帰る。駅の近くの歩道橋で、ケータイで、満月を撮影している女性が居た。雲で、はっきり、月の陰影が見えないのに、大丈夫かなぁ、と思う。 家に戻って、猫を可愛がってから、「十五夜」…

モンゴルでも兎はちょっと傲慢?

実家を整理した時、モンゴル語を初めて教わった際の教材「基礎モンゴル語教本」が出てきた。親は、何故かこういうものを大事にとっている。 そうそう、一年生の僕らは、「はりねずみと兎」という短文を読まされた。うさぎ年生まれの僕は、イソップ寓話「うさ…

北大の総合博物館を急ぎ足で廻る

札幌出張の合間を縫って、北大のキャンパスを歩いた。秋も深まって、ギンナン、どんぐりの実がもう落ちていた。天気雨が銀杏並木から、きらきら光りながら降ってきたので、総合博物館に入って雨宿りした。 3階建てで、はじめは東大・本郷の総合博物館くらい…

小倉山はモンゴル語由来か

墓は、嵯峨・小倉山の麓の小さな寺にある。次男坊なので、新たに設けたのだ。落柿舎も近いし、常寂光寺もご近所で、紅葉の季節はとりわけ美しい。 実は、この小倉山の OGURA が、古代モンゴル語の「山」AGULA に、由来するのではないか、 と推定し…

古代モンゴール語のG取り遊び 2

古代モンゴール語遊び=母音間のG音について、仮説の遊びを続けよう。 「春過ぎて夏来たるらし白たへの衣干したり天香具山」 記紀はもちろん、万葉集でも詠まれ、親しまれている天香久山も、G音の残存例で、当てはまると思っている。 KAGUYAMA は…