沖縄には台湾原産のヘビもいるのか

 外来種の大ヘビが沖縄中部のうるま市で捕獲された。沖縄タイムズによると、2㍍10㌢ほどの長さで川で死んでいた。ハブ以外にも、居るのである。
 
 70年代後半、台湾から沖縄中部に何者かによって持ち込まれたらしい。無毒というが、最大で2㍍70㌢あり、木登りが上手で鳥、哺乳類などを餌にする大食漢なのだそうだ。北部で繁殖すると、ヤンバルクイナが危ない。
 
 沖縄では、草を分けてでもグスクの遺跡めぐりをしたいと思うのだが、今帰仁城、座喜味城、知念城、玉城城と整備された処しか行っていない。あちこちにある「ハブに注意」の看板にひるんでしまうのだ。
 
 戦前に人類学者の金関丈夫が人骨の研究のため沖縄に渡ったとき、ハブを避けて時期を冬にした。以来、考古学者の浜田耕作が訪れたのも冬。金関に倣って冬の渡航が多かったようだ。
 
 沖縄在住の考古学者が、地元でもグスクの研究が遅れたのはハブのせいもある、と記述しているのをその後目にした。考古学にハブは大敵だったのだ。
 
 今はさかんに夏の発掘が行われている。咬まれる数は、夏季が多いが血清療法のおかげで、ハブで死ぬ人はほとんどいない。厚手の靴下、長靴を履いて臨めば、そんなに心配はないそうだ。 
 
 どうしたら、ヘビを怖がらなくなれるか。
 
  陶芸家国吉清尚さんが自分の窯に名づけた「ヒメハブ窯」のヒメハブあたりから、慣れるといいのだが―。 このヘビは長さが最大で80㌢と太く短く、動きも鈍くて「ニーブヤァー」といわれていているそうだ。
  ヘビの中では愛嬌があるが、やはり、怖いものは怖い。