2011-01-01から1年間の記事一覧

古代モンゴール語を日本古代に当てはめる

古代モンゴール語の特徴を、古事記や日本書紀の日本古代の名称に当てはめて愉しんでいる。 個人的には、古代モンゴール語遊びといっている。モンゴル語の権威、小沢重男先生は、12世紀までの古代モンゴール語には、母音間にGという子音があったと想定して…

琉球資料の東博の解説を解読する

東京国立博物館の「空海と密教美術展」は、仕事の合間を縫って、平日を選んで出かけたものの、人出の多さに驚いた。見終わって、一階で通常展示を見ていたら、沖縄・壷屋焼の厨子甕の見事なものが2点展示してあった。 うち一点は、下のHPで、小さいが写真…

なんだこれは、満州出土怪獣装飾

家にある、古い本や、雑誌を読み飛ばしている。昭和17年の「古代文化」には、丸茂武重という学者が、満州の怪物だの、怪獣だのを題に論文を掲載していて、興味を持った。 同年4月には「満州出土怪人面攷」、6月号には「満州出土怪獣装飾攷」を発表してい…

沖縄系古本の前の持ち主

まだ暑いが、暦では秋。読書で過ごす。新刊書を読むより、古本を楽しむ。古本は、別の楽しみもある。 前に手にしていた人が分かることが多いのだ。沖縄関係の本に限っても東京・高円寺の球陽書房で手に入れた笹森儀助「南島探検」の1968年の復刻版は、法大沖…

沖縄のカマキリの方言、イサトゥ

カマキリの呼び方は、日本全国で調査されている。 東條操「方言の研究」を読んだら興味深い「関東における蟷螂の俚言」という項があり、柳田国男、佐藤清明氏らが方言分布をやったと書いてあった。 カマキリには、日本では随分沢山の呼び方がある。 分類して①…

ほんとうかいな、沖縄の長身古代人

沖縄・糸満にある摩文仁ハンタ原遺跡。そこから出土した縄文時代後期の腕の人骨から、推定身長169センチの長身の縄文人だったことが判明したと、マスコミ各社が報じた。 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110830-00000012-mai-soci 驚いた。縄文時代…

竹富島のひんぷんで思い出したこと

沖縄の民家の入口に、魔物が入らないよう、作られた壁、「ひんぷん」のことで、思い出したことがひとつある。 もう随分前の夏、竹富島出身の方の好意で、家族3人きりで、同島の民家に泊まったことがあった。 自炊生活は、それは楽しい時間だったが、その民家…

沖縄の旅 おまけ

沖縄の旅は、東京の友達の、那覇の実家に、家族で挨拶しに行くのが目的だったが、初日に終えてしまったので、後は、那覇界隈を予想以上に、楽しむことができた。 沖縄そばの、知らなかった店も発見した。国場の「すーまぬめぇ」。クーラーの効いた室内は満員…

沖縄の魔物も、ハブも直進する

今回の旅行では、那覇・国際通りの土産店のウインドー越しに「石敢當」(いしがんとう)の土産が 沢山置いてあるのに気付いた。 http://item.shopping.c.yimg.jp/i/j/okami_a1670 シーサーについで、土産物の世界に石敢當が登場したことに正直驚いたし、三越…

那覇の牧志の子猫たち

久しぶりの那覇。平和通りの路地から、隣の通りをうろうろしながら、中国茶の店を探した。あった、あの赤い看板の店「台湾茶屋」。歩き疲れて、一服するにも最適な店なのだ。随分以前は公設市場内に、ソーメンを食べさせる一角があって利用した。なくなって…

国吉清尚さんの後、楽しみな中田さん

僕は、焼き物のことは素人だし、好きなものしか買わないし、豪華なものは買えないし、買ったものは、必ず使うことにしている。 随分と昔、平和通りがもっと活気があったころ、偶然、大見屋さんという陶器店に入り、国吉清尚さんの焼き物を見つけて、欲しくな…

沖縄・コマカの海を再訪

沖縄小旅行を楽しんできた。 うち一日は、那覇から知念に車で出て、小さな船に揺られて、コマカ島へ向った。 シュノーケルを付け、浜で泳ぎ、チョウチョウウオから、コバルトスズメ、エンゼルフィッシュなど、 数え切れない種類の魚を目にした。タイ科とおぼ…

首里・中山門破却は鉄道敷設のためかも

明治28年の「訂正中学日本地誌全」は、改訂版のようなので、その前に「中学日本地誌全」が発行されていたのだと思われるが、詳しくは分からない。 著者・三宅米吉は、歴史学者、教育学者として知られるが、若きころは、『方言取調仲間』を作って、全国の方言…

首里の中山門は明治の教科書にも載っていたのに

明治28年に発行された「訂正中学日本地誌全」(三宅米吉校、東京・金港堂書籍)の三版=明治31年。 明治時代の中学生の地理の教科書だ。 「琉球」の項を探した。 挿絵があって、やはり、この頃から「守礼の門」が、沖縄のシンボルになっていたのか、と思った…

続鷹狩り 日本は韓国流

鷹狩りについては、駒場の日本民藝館に行ったとき、発見があった。 朝鮮民画の展示で、鷹狩りの絵があったのだ。なんと、鷹を左手にとめている。日本と同じではないか。 現在も、韓国で鷹狩りは行われており、確かに左手にとめている。以下2つの記事参照のこ…

モンゴル鷹狩りの決定的な違い

モンゴルでの映画撮影で見た馬に乗った鷹匠。 右腕にイヌワシをとめて、狩猟する。 イヌワシを用いたモンゴル西部のカザフ族の鷹狩りはHPで確かめることができる。 http://archive.news.sina.com.tw/%E7%8D%B5%E9%B7%B9-%E8%BF%8E%E6%96%B0-%E5%9C%96%E6%9…

訂正 モンゴルの梵天さんは

モンゴルで信仰を集めている「神さま」たちは、観光客の土産になっている。 マハーカーラ(大黒天=中央)や、ヤマーンタカ(大威徳怖畏金剛=右)が人気。(左は不明) 以前、「梵天さん」と紹介したものは、間違いだったので、訂正します。 梵天は、頭に法…

馬の水浴びに注意のこと

モンゴルの川は、水量も豊かだ。 夏の草原で、無謀にも、僕たちは、釣りに飽きて、川で水浴びをしたことがあった。 上流で、馬たちも、水浴びしているのも知らずに。 馬糞が大量に流れて来たのを見て、 皆、ウワーッと、叫びながら岸に戻った。 泳いで川の水…

シーサーはいちばん愛されている獅子

八重山で世話になった方から、荷造りで送られたシーサーは、我が家の玄関を守っている。 八重山のものでなくて、沖縄本島の壷屋焼のものだろう。感謝の気持ちも籠めて置いてある。 今では、石垣島などの屋根にも見られるシーサーだが、そもそも、宮古、石垣…

モンゴル、沖縄の夕焼け

骨董好きだった知人の形見分けで、都心まで、石灯籠と五輪塔を取りに行った。石灯篭は実家(留守だった)の庭に勝手に置いて、夕陽の中帰宅した。 夏の夕焼け。夕焼けは、夏の季語なのだった。日本では夏の夕焼けが一番美しいから、ということらしい。 上の写…

猛暑に、毛だらけのヤクを想う

この夏の暑さは、全身毛で覆われる動物にとって厄介だ。といっても、わが家の猫のことだが、冷房を入れないことが多いので、陽の当たらない奥の部屋で、グタっと横になって居る。 写真はモンゴルの、ヤク(モンゴル語ではサルラク)。体中長い毛で覆われてい…

古地図で沖縄、モンゴルを探す

古地図は楽しい。上は、ビブリオ書店が神保町にあったころに見つけ、手に入れた「CHINA」(ロバート・K・ダクラス著、1887年ロンドン刊)の付録の古地図だ。 明治20年にあたる。 Loo-choo Is(琉球諸島)のokinawa shima…

万里長城で思ったこと

数年前に、楽しみにしていた万里長城に上った。 感想は、「作った方もたまらなかっただろうな、ふーっ」、だった。僕ら観光客は、深い谷を1人用リフトで上がったあと、屋根のないケーブルカーで急斜面を上がって行った。高所恐怖症の僕は、リフトの鉄パイプ…

落語同様、ラクダは危険な生き物である

三好達治の詩をまねて、モンゴルで「駱駝の瘤にまたがって」みたことがある。駱駝は、畳んだ足を伸ばして立ち上がる。馬と違って、駱駝は背が高いのだ、と今更のように、気付く。2メートル以上の、危ないと思う高さ。直ぐに駱駝を坐らせてもらい、降りた。 …

草原の雲

モンゴルの、雲の模様。下から2番目のように、ふたこぶラクダに似た雲の模様もある。遊牧の人たちには、雲が身近なラクダに見えるのだろうか。 一番上の真ん中の雲は、雨雲。草原では、遥か遠くからでも雨雲が見えて、こっちへ来るのか、外れて通り過ぎるの…

世界を支える亀

沖縄・コマカ島 おもろそうし、によれば、コマカの海で海亀やザン(ジュゴン)を海人が漁で捕まえたという。 ザンは無理だろうが、海亀くらい 見てみたいと僕は、コマカ島の浜で泳いでみたが海流が激しくて、沖に出ることは禁じられ、海亀は見つけようもなか…

牛や山羊が散策していた都市

120万都市になったモンゴルの首都ウランバートルは、車が渋滞する街に変ってしまったが、少し前までは、ごらんのように、牛が大通りを散策する都市だった。 飼い主の姿もなく、スフバートル広場の近くまで、牛や山羊の群れが自由気儘に歩いて通り過ぎた。 夕べには、…

ゾーンモドでの花摘み体験

モンゴルで、恥ずかしい体験をした。ウランバートルの南、ゾーンモドへ、遊びに行った夏のある日。 全山、高山植物が咲いていることに、興奮した細が、ルンルン気分で、数本の花を摘んだのだ。押し花にしようと、日本から持ち込んでいた週刊文春に挟んでいっ…

詩人ボヤンヒシグの青空を想う

美しいモンゴルの空と大地。 商業看板がない景観がいかに美しいか。モンゴルや、韓国の南部の農村地帯を旅した時に痛感した。CMのない世界は、寂しいけれど、美しいに違いない。 昔は、社会主義と資本主義が対立していて、世界は比較的単純だった。中国、…

蠍座とスペースシャトル

モンゴル草原に寝転がって、満天の星を見たのは、貴重な思い出だ。 加藤楸邨にモンゴルの句、 蠍座を戴くや包(パオ)灯りぬ さそりざを いただくや ぱお ひともりぬ という夏の句があるが、モンゴル草原の星は光が荒々しい上、日本では見えないような、小さ…