クレオパトラとエジプトの王妃展でも猫探し

 動物像が溢れている楽しさ。
 東博で開催中の「クレオパトラとエジプト王妃展」に出かけた。クレオパトラとか、エジプト王妃にはさほど関心がないので、動物中心にじっくりと見てみた。
 
 いるいる動物が。例えば、展覧会カタログの表紙写真。アメンヘテプ3世の王妃ティイのレリーフにも、動物が。
 
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 ワシタカの猛禽類に興味があるので、どうしても翼を広げた鳥に眼が行ってしまう
 
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 冠の後部に描かれているのは、エジプトハゲワシだろう。聖なる蛇が正面に、後部にエジプトハゲワシというのが、エジプト王冠の典型。
 というのは、2つの王国があったエジプト先王朝時代、
 上エジプト王国のシンボルがエジプトハゲワシで、
 下エジプト王国のシンボルが蛇だったから。
 
 紀元前3000年ごろ、2つのエジプトが統一された時、王冠は合体して複合王冠となり、王冠の飾りはエジプトハゲワシと蛇をもってすることが慣わしとなった酒井傳六「古代エジプト動物記」(文芸春秋)。
 このレリーフの、新王国時代第18王朝の紀元前1388-1350年ごろも、この原則が生きているのだった。頭頂には、コブラが群れていて、各自1個ずつ日輪を支えている。
 
 展覧会の豊富な展示で、ハヤブサ、エジプト雁、猟犬、仔牛、魚、親子猿、スカラベと動物像に満喫しながら、猫はどうした、と思った。
 
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 エジプトと言えば、猫が欠かせない。
 
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 17ミリの指輪。第18王朝の5ー6ミリの像が横たわる猫を象ったものという。これだけかい。
 
 ネコを象ったヒエログリフは、下の写真のように、(胴体)に右に曲がったシッポを加えただけ。写実的な犬とは対照的だ。猫の特徴はシッポなのか。
 
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 展示のスフィンクス像は、シッポがやはり右に曲がって後ろ足に巻き付いていた。これも猫の仲間か。シッポをじっくり見て、満足して戻った。