2013-01-01から1年間の記事一覧

つくるが巡礼で出会うのはヤブサヨナキドリか

鳥にくわしいわけではない。 1995年「ねじまき鳥クロニクル」①②をよんで、ねじまき鳥がうちの近所にもいることに気づいた。 ギィー、ギィーという鳥の鳴声。 これはねじをまく音ではないか、と。 オナガだった。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA…

オオタカはポイヨー、ポイヨーと鳴く

今は昔、新潮文庫から俳人の自選句集が沢山でていた。 草田男、波郷、誓子、草城、蛇笏、楸邨。 文庫には灰色の帯がついていて、水原秋桜子自選句集は、ことに大事によんだ。 登山や旅をこのんだ秋桜子には、鷹の句も多い。 雲海や鷹のまひゐる嶺ひとつ (赤…

岩手の海岸には鷹の巣山もあったのだった

玄関に、兜をかざる。立派にみえるが、小さな紙の兜。 2011年5月、不忍ブックストリート(一箱古本市)へでかけ、ついでに都の指定名勝、旧安田楠雄邸によった時のこと。息子が義捐金募集におうじると、紙屏風と一緒に手わたしてくれたのだった。心のこ…

イモガイをさがして古代をおもう

貝の収集棚から、イモガイをさがす。福岡の古賀市で、古墳に隣接して馬具の埋納坑がみつかり、イモガイでかざられた馬具(辻金具)があった、と今朝の朝刊がほうじていた。 6世紀、7世紀のイモガイ製の小さな馬具は珍しくない。ただ、イモガイは、琉球、奄…

モンゴルの毒草薬草

青い花の「オオヒエンソウ」は、たべると毒、らしい。 ネコがよく、花をたべるので、要警戒。ネコは以前、百合の花をたべ、口のまわりが黄色になった。「腎臓がやられて、死んでしまいますよ」と、動物病院の先生にえらくしかられた。 オオヒエンソウは、キ…

モンゴルの青い花がいけてあった

家に遅くもどると、花瓶に、珍しい花がいけてあった。 「わかるかなあ」と細がいう。「この間、みせたモンゴルの押花と同じ花」。 オオヒエンソウ(大飛燕草)。夏のモンゴルに、旅行をしたとき、ウランバートルのちかく、ゾーンモドの丘にさいていた花だ。 …

坂田ワールドが好きなわけ

アジアでは、樹木に神がおりる信仰があるけれど、西洋では、悪魔がやどる木の枝があるのだな。 坂田靖子さんの新作まんが「サタニックブランチ」は、悪魔の枝=サタニック・ブランチをふると、悪魔がでてくるというのが、出だしだった。 悪魔の枝なんか、あ…

楢葉町の松鷹絵馬

2010年の冬、おもいたって、家族で福島の浜通りを旅した。いわき市の海岸の宿舎に何日かとまって、白水の阿弥陀堂、高蔵寺、福島第二原発近くをまわった。 まさか1年後に、震災、原発事故がおこるとは、これっぽっちもおもわないで。楢葉町では、うどん…

カザフスタンの国旗は草原鷲

wowowで、ボクシング世界戦に挑戦した石田をみたが、カザフスタンのチャンプに一蹴されてしまった。リング上では、防衛したゴロフキンの後ろで、カザフスタンの真っ青な国旗がひろげられていた。 この国の国旗も、ワシタカがえがかれているではないか。太陽…

高島屋で熊鷹に出会ったこと

久しぶりに細と、新宿・高島屋に買物にでかけた。上階のテラスにでると、小さな祠があった。 お稲荷さんかとおもったら、金文字で、「熊鷹社」とあった。 京都の伏見稲荷の奥に、やはり「熊鷹社」があって、そこの末社なのだろう。昨年末、伏見稲荷にいったが…

コウライキジの方がウルサイのか

1929年のハズルンドの「蒙古の旅」を再読しているうちに、ピーター・フレミングの「韃靼通信」(昭和15年、生活社)もきになって、本棚からさがして、よみかえしている。1935年の西域旅行は、国際紛争がはげしくなって、入境で、困難の度がまして…

黙って燃える、沙漠のタマリスク

映画好きの先輩たちとの飲み会は、今回は人形町で開かれた。一人が、「三船」という店を見つけたからだ。三船敏郎にちなんだ居酒屋。壁には、三船敏郎がえんじた役名の板がズラリならべてある。 権藤金吾(天国と地獄)、桑畑三十郎(用心棒)・・・ 本人の書…

蒙古雲雀も記したハズルンド

モンゴルのひばりは、蒙古雲雀。 雲雀(ひばり)でなくて、告天子(こうてんし)の仲間という。 ひばりには、コウテンシ属、ヒメコウテンシ属、ヒバリ属、ハマヒバリ属がある。 蒙古雲雀は「コウテンシ属」。 首の下に蝶ネクタイのような、黒斑がある。そし…

ハヤブサの翼にみえる楽器

久しぶりに土曜の夜、ウイグル料理をたべにいった。 店にウイグルの代表的な楽器、ラワープがかけてあった。ウイグルは音楽も、実に豊かなのだ。 民族音楽のフィールドワーカーだった小泉文夫さんが、三味線のルーツでもあり、琵琶のルーツでもあるウイグル…

ガルーダから白鵬を連想する

出かけ、玄関に雛がかざってあった。どうみても、女雛が2体にみえる。これにはわけがある。 数年前の三月、東大寺の二月堂へお水取りに細とでかけたときのこと、奈良の三条通り、猿沢池の手前の南部銀行の前あたりで、おばさんが、端ぎれをつかってこしらえ…

シロガシラ鳶とウランバートルのガルーダ

モンゴルのガルーダは、首都ウランバートルの市章だった。しらなかった。 ガルーダは、モンゴルで信仰されるラマ教の曼荼羅タンカや、仏画にでてくる。 執金剛の頭の上や、 釈迦像の頭部にえがかれたりしている。 ウランバートルの象徴となるような、目だっ…

モンゴル的ガルーダ発見

昔旅行したモンゴルの首都ウランバートルから持ち帰った市内地図が出て来た。 外国人観光客用に無料で配布したものなのだろう、部屋を整理していて見つけた。折畳式の地図の表紙上部に、気になるマークがあった。 牛のような角があって、蛇を両足でにぎりし…

ラーメン店で鷹の椅子にすわる

知人が事務所を渋谷から神楽坂界隈に移転したというので、一緒に呑んだ後、新オフィスを覗いた。 広々とした空間。仕切りがなく、床には荷が置かれたまま。壁には絵がペンキで描かれている途中だった。仲間のイラストレーターがやって来て、勝手に描いてくれ…

トビとタカ―気になる普羅の句

ワシタカの生態を、俳句で発見することがある。 鷹と鳶闘ひ落ちぬ濃山吹 奥飛騨を旅して、俳人の前田普羅が、目撃したのは、春先、鷹と鳶が争いながら、落下する姿だった。この句をおさめる「飛騨紬(ひだつむぎ)」は、戦後まもなくの1947年に靖文社か…

鷲の装飾彫刻に圧倒された

連休の一日、神社仏閣に興味のない細が、去年国宝に指定された妻沼聖天をみにいこうといいだした。どういう風のふきまわしと、とおもいつつ、気ばらしにドライブにでたら、好みであるかはともかく、絢爛な彫刻に正直圧倒された。 江戸時代中期の、日光東照宮…

黄砂の報に、有翼日輪やら諏訪のカラスをおもう

中国大陸から黄砂とともに、pm2.5が飛来するとの報道がさかんだ。 太陽に三本足のカラスが棲むという中国生まれの伝説は、この黄砂の賜物である、との話を思い出した。絶版になったが、斎藤尚生「有翼日輪の謎」(中公新書)という興味深い本に書かれて…

三本足の雉について考える

三本足のカラスは、サッカーJリーグのエンブレムにもちいられて、世にしられているが、三本足の雉は、しられていない。 「三本足の雉の伝承」は、鷹狩りに関係した日本の中世の書にかきのこされている。 生息していたとされるのは、河内国交野郡北部にあっ…

帰国した後輩とのんだらフィリピン話になった

10年がかりの仕事をおえ、米国から戻って来た後輩と飲んだ。 年下なのだが、「リスペクトしている」。 懐かしい話になった。 彼は、フィリピン人の日本プロ野球選手、アデラーノ・リベラ(1939年巨人軍在籍)の活動を掘り起こしたことがあり、日本の野…

モンゴルも風邪は「カゼ」

週末、風邪でダウンしてしまった。 浅い夢につまらないことばかり、でてくる。 少し回復して、 以前から少し気になっていたことをおもいだした。 「なんで、カゼっていうのか」 風と風邪。 中国語では「感冒」 韓国語では「カムギ」というらしい。「感気」と…

内田吟風の古本蔵書印の謎がとけた

何十年も前の夏に、甲子園球場にかよっていたことがある。 しかし、高校球児の熱気にあてられて、つかれてしまうことがあり、大阪の阪急古書のまち、に立ち寄って、つかの間自分の時間をとりもどし、ホッとした経験がある。 その時、買った本が本棚にある。 …

鬼門の謎とモンゴルの方位感覚

モンゴルの方位感覚は、 南面して 左が東 右が西。 右=西が、正の方向 左=東が、副、あるいは邪の方向、になる、とかいてきたが、 「回想のモンゴル」をよみかえしたら、梅棹忠夫氏が、すごいことをいっていた。 「モンゴルの方位についてのべておく。南に…

ヘビを食べる「ツバメトビ」なのか

メキシコのヘビをくうワシについて、気になることがある。 ヘビをくう美しいタカがメキシコにも生息していることだ。SWALLOW-TAILED HAWK (KITE) http://en.wikipedia.org/wiki/Elanoides_forficatus?printable=yes 燕の尾の形をし…

鷲のいるメキシコ国旗におもうこと

昨年、ボクシングの世界戦にでかけ、試合前の国歌演奏で 起立してメキシコ国旗をまじまじみたら、ヘビをくわえたワシがえがかれているのに気づいた。 湖の岩にはえたサボテンにワシがとまって、右脚でヘビの胴をつかみ、クチバシで頭の下をかんでいる。 メキ…

ヨハネの鷲は教会にゴマンといるらしい

子どものころ、教会の日曜学校に、姉に連れられ通っていたことがあるが、とんと基督教のことを知らない。 昨年末、新しくなった上野の都美術館で「メトロポリタン美術展」を覗いたところ、聖書台を大きな鷲が背負っている、とても迫力のある大理石製の展示物…

笑顔の青海彩陶

いよいよ、正月休みも終る。 笑顔で1年を過ごしたいが、どうなるかなぁ、と思う。笑顔、笑顔、と考えてみて、西域で出土する、辛店文化の彩陶を思い起した。 書棚を探して「青海彩陶紋飾」(1989、青海人民出版社)を取り出す。 僕民和河西庄出土の彩陶…