笑顔の青海彩陶

 いよいよ、正月休みも終る。
 笑顔で1年を過ごしたいが、どうなるかなぁ、と思う。笑顔、笑顔、と考えてみて、西域で出土する、辛店文化の彩陶を思い起した。
 書棚を探して「青海彩陶紋飾」(1989、青海人民出版社)を取り出す。
 
イメージ 1
 
 僕民和河西庄出土の彩陶の紋様。僕には、丸い目をし、口をあけた笑い顔に見える。
 ところがー。
 中国では「双鉤紋缶」。日本でも「太陽紋もある双鉤羊角缶」と、カギが左右2つある文様と、2つの太陽紋の組み合わせたものとだけ、認めていて、顔を表現したとは考えていない。
 
 紀元前1400年から700年頃の制作という。
 
 では、これはどうか。おなじ甘粛省の互助加道出土。
 
イメージ 2
 
 甘粛省の当時の作り手は、やはり、顔を意識していたのではなかろうか、と思う。
 
 日本にも、笑顔に見える土偶や埴輪があって、昨年10月から12月中旬まで、パリの日本文化会館で「笑いの日本美術史 縄文から19世紀まで」展が開催された。2007年の森美術館の「日本美術が笑う」展を元に再構築したという。特に、本庄市の前の山古墳出土の「笑う盾持人物埴輪」が、印象的だ。
 
 
辛店文化の彩陶には、こんなものもある。
 
イメージ 3 イメージ 4