英国のハヤブサのドキュメンタリーを猫と見る


 数日前に先輩からメールがあって、Eテレで、ハヤブサを扱った海外ドキュメンタリーが放送されると教えてくれた。その時に録画しておいたのを、昨夜再生すると、先にネコが反応した。画面の前に駆け寄り、かぶりつきの状態になった。うちのネコは動物番組が大好きなのだ。
 

 英国制作の2016年の作品を、「地球ドラマチック ハヤブサ世界最速の秘密」と題してEテレで放送したもの。視界が開けた雄大な英国の湖水地方―。馴化された4歳のハヤブサは上空で旋回してから、3キロ先で主人が振る獲物のオトリを見つけ、一直線に弾丸のように飛びかかってゆく。

 ハヤブサは8m先位までは、両目で焦点を合わせるが、遠距離は片目で焦点を合わせるのだ、といった説明があった。旋回しつつ2つの目を片方ずつ使って3キロ先の獲物をすばやく見つけるらしい。ハヤブサの最高速度は時速300キロとされるが、ここでは8-90キロくらいだった。

  シカゴの高層ビルで営巣し、3羽の雛を育てるハヤブサ夫婦も紹介されていた。ビル街特有の上昇気流に乗って凧のように舞い上がる様、親鳥が子どもたちに獲物のハトや渡り鳥を空中で手渡す訓練を行う様など興味深かった。


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 我が家のネコは、大人しくハヤブサの動きを目で追っていた。

 岩合さんの世界猫歩きなどの動物番組では、前脚を出して画面を触ったり、チョッカイを出すのだが、ハヤブサを前にしては、神妙。ハヤブサの威容に、おされ気味だった。

 オオタカハイタカを用いた鷹狩り、HAWKINGと

 ハヤブサ類の鷹狩り、FALCONRYとの違いを

湖水地方の広々とした光景を見ながら新ためて思った。

 古代の日本に入ったハヤブサの狩りは、いつの間にか、オオタカなどと同じように、同じ場所を旋回する狩りに変形してしまったが、そもそもは視野の届く広大な土地で、ハヤブサならではのスピードを楽しむものだったのだろうと、想像している。

 東国の古墳から出土する鷹を手にした人物埴輪のなかにも、ハヤブサが混じっているはずだと思う。