ヘビを食べる「ツバメトビ」なのか

 メキシコのヘビをくうワシについて、気になることがある。
 ヘビをくう美しいタカがメキシコにも生息していることだ。SWALLOW-TAILED HAWK (KITE)
 
 
 燕の尾の形をしたタカ。日本名は「ツバメトビ」という。
 北米のフロリダあたりから南、中南米にかけてみられる優雅なタカだ。白と黒のコントラストがうつくしく、飛翔もあざやか。
 オーデュボンの「アメリカの鳥類」にも、とうぜん紹介されている。ところが、オーデュボンは、ヘビをつかまえる姿をえがいているのだ。
 
 
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 ツバメトビは、小さな爬虫類、両生類などを主食として、小さなヘビや、水生のヘビをとる。「SNAKE HAWK」の俗称もあるのだという。メキシコ国章でヘビをくわえるワシはこれか、と早合点しそうになるが、国章のワシと、ツバメトビでは色も姿もまるでちがっている。
 
 とびかたも、ワシが勇壮であるならば、ツバメトビはひたすらうつくしくとぶ、といわれている。
 こうなると、メキシコ国章が図案化される過程で、ツバメトビが混入したともいいがたい。