三本足の雉について考える

 三本足のカラスは、サッカーJリーグのエンブレムにもちいられて、世にしられているが、三本足の雉は、しられていない。
 
「三本足の雉の伝承」は、鷹狩りに関係した日本の中世の書にかきのこされている。
  生息していたとされるのは、河内国交野郡北部にあった禁野=天皇の狩猟地。下毛野氏の一族が、三本足の雉をとらえたため、褒美として、交野禁野での御鷹飼職を世襲することになった伝承などがのこっているという。
  
 天皇の悩みを平癒させるために、三本足の雉を退治したという説話や、三本足の雉は鷹をもおそう化物だといったものなど、バラエティにとんでいる。
 祭では、別の鳥の足を一本添えて三本足の雉にした例もあったらしい。
 
 以上のことは、
 二本松泰子「下毛野氏の鷹術伝承―山城国乙訓郡調子家所蔵の鷹書を手がかりに―」をWEB検索でみつけて、しることができた。
 三足雉とは、いったい、なんなのだろう。
 
 原形は、中国の「山海経」などにでてくる伝説の鳥、三青鳥あたりではないか。西王母へ食べ物をとどける仙鳥で、三足鳥の名もあり、赤首黑目、赤い首と黒い目をしていたとされる。
 
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 大鵹,少鵹、青鸟ともよばれるからには、青い色もしていたのだとおもわれる。
 上図の三本足の鳥は、四川省成都の画像磚にえがかれたもの(陳履生著「神画主神研究」から)。
 陳氏は、これを「三青鳥」と解釈している。
 三青鳥とキジとの、共通点がみつけられないか。
 雄のキジは、頭が赤いし、胸は「青鳥」とよばれてもおかしくない、色をしている。
 
 
(続く)
 
 
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箱根のゴルフ場には、キジがたくさんいるが、きょういった多摩丘陵のゴルフ場には、タヌキがいた。
キャディーは、わがOBボールをさがしながら、「ほら、タヌキがはしってますよ。最近よくみかけます」
網のフェンスをくぐって、外にで、道路をよこぎる野生動物を指さした。