ラーメン店で鷹の椅子にすわる

 知人が事務所を渋谷から神楽坂界隈に移転したというので、一緒に呑んだ後、新オフィスを覗いた。
  広々とした空間。仕切りがなく、床には荷が置かれたまま。壁には絵がペンキで描かれている途中だった。仲間のイラストレーターがやって来て、勝手に描いてくれるのだという。ネクタイをする生活とは無縁にちかい、若い人たちの仕事場は、開放感があっていい。
  知人と高田馬場に出て、ラーメン店に入った。椅子に座わろうとしたら、鷹に出くわした。椅子の模様が、鷹の絵だったのだ。見事なものだった。
 
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麺屋武蔵」の「鷹虎」という店名で、鷹の絵の隣の椅子には虎の絵が描かれていた。
 竜虎の争いに、鷹が参戦したような怖い顔の鷹であり、鷲のようでもある。
 店名から類推すると、武蔵と小次郎にかわって、虎と鷲が戦うということなのだろうか。
 迫力のある鷹を尻に敷いて、ラーメンを食べるとは思わなかった。(太麺。知人や他の客はつけ麺を注文していた)
  鷹というと、雄雄しいイメージがあり、実は「雌」が活躍しているのを忘れがちだ。体も雌が、雄より遥かに大きく、鷹狩りは迫力ある「雌」の方が主に用いられる。雄は、ハイタカの雄コノリがいる程度だ。 
 怖い顔のこの鷹も、雌に見えたが、客はみな、麺に注意がいって鷹には全く興味をしめしていなかった。