神田界隈

松本たかし主宰「笛」の表紙猫

猫は天気がよいと窓辺で午後を過ごし、そうでないと我が部屋のクロゼットの上段に潜り込んでじっとしている。休日に、猫が窓辺で脚を伸ばして横になっていたとき、毛並みをなでてみた。春めいてきた日差しを浴びて、体全体があたたかくなっていた。 日差しを…

消えた文庫本の気になる装丁

オフィスの近所に、古本店「手文庫」がある、というかあった。 文庫本ばかり扱っていて、仕事の帰りに立ちよった。 結構知らない昔の文庫本があるのだった。 創芸社の出した「近代文庫」は、存在すら知らなかった。 創芸社の住所を見ると、ご近所の千代田区…

車馬図の陶印を見つけた

神田淡路町界隈には、古い店舗があって興味深い。 ランチ休憩の帰り、いつも前を通るハンコ屋を覗いた。 来年の十二支『亥』のハンコが店の外のワゴンにおいてあったからだ。 店内には、ペルシャ、シルクロードの印章など、興味深いものが飾ってあって、店主…

トタン屋根の猫と電柱の猫

なぜ、土産の埴輪の話になったかというと、猫が書棚の最上段にのぼり、置いてあるものを、前脚で落としているからだ。 フォトスタンドを落とし、皿、鉱石、箱と落としまくり、とうとう埴輪も落ちてきた。 かまって欲しいための示威行動で、捕まえて棚の上か…

都の兎と冷やし中華の謎がとけた

京の知人は、祇園祭宵山の様子をFACEBOOKに上げていた。「38度を超えて汗だく」だと。昨年同様、函谷鉾、菊水鉾、占出山と回ったようだ。 昨年、祇園祭の宵山の昼、皆で貴船の右源太で川床料理を楽しんだが、店の襖で見つけた兎のデザインの由来が…

冷やし中華で一人相撲

ランチタイム。先週、大盛冷やし中華を食べた事務所の近所の店に繰り出した。 雨模様で、肌寒かったが、意を決して、大盛冷やし中華を注文することに決めた。前回の注文のなぞを解くためだ。冷やし中華の大盛を食べたのに、「いいよ、いいよ」といわれ料金が…

冷やし中華大盛りの謎

今日、事務所の近所にある大衆的な中華料理店でランチを食べた。 冷やし中華、しょうゆダレを頼んで、大盛りにしてもらった。 一緒に行った仲間の1人は、ゴマダレの冷やし中華を頼んだ。 運ばれたものを見ると、普通盛りと大盛りは器が同じ大きさだった。見…

ご近所の大聖堂サボール

事務所から坂を上るとニコライ堂がある。信者以外の大聖堂の立ち入りは、ずっと出来なかったが、ある時から拝観料代わりの少額の「お布施」で、大聖堂の中を見ることができるようになった。元日に息子と初詣の折りに立ち寄り、絢爛とした内部装飾とイコン像に…

ひとりぼっちの練習帳

神保町の古レコード店の三毛猫が、亡くなってしまった。 ご主人の話では、年末に猫が夜の散歩に出て、神保町交差点で車に轢かれてしまったという。猫の首輪に連絡先を書いていたので、捜索を依頼したボランティアから連絡があったそうだ。ご主人はとんでいっ…

神田明神と3羽のウサギ

神社仏閣に強い関心を持ち出したスチュワートさん。最近神田明神に行ってきた。 神田明神の紋が、私の家紋「左巴紋」と同じだったので興味をもったという。巴は、「SLUGなんですってね」と言うので、首をかしげた。SLUGって、なめくじのことだった。…

サクラ耳だった古レコード店の猫

仕事を終えて、久しぶりに神保町の古レコード店を覗きに行った。戸口で店のオス猫が外を見ていた。 「あれ、寒いのに今日は店に出てますね」と店番のご主人に声を掛けると、 「やはり、夕方になると、奥から出てくるんですよ。夜行性ですから」 パーセルやヘ…

寒がり猫と泥棒かささぎ

神田神保町の猫の居る古レコード店へ行く。 レコードの上に猫がいない。 寒くなったので、奥の部屋で温まっているのだという。 最新入荷の箱の中に、フリッツ・ライナー指揮シカゴ交響楽団のLPが沢山ある。 かささぎの写真が使われている1枚があった。英…

神田本郷の初詣から百穂の猫の歌まで

元旦は息子といつものように湯島聖堂に初詣に出かけた。聖堂(文京区湯島)から聖橋を渡ってニコライ堂に立ち寄り、イコンにローソクをささげて、水道橋から本郷三丁目に抜けた。 途中、カトリック神田教会聖堂、弓町本郷教会の前を通った。みな歴史的建造物…

聖堂の格狭間とカルカッタ博物館のつながり

今年の湯島聖堂初詣で発見したこと、その2。 湯島聖堂の大成殿に向かう門、杏壇門に、こんなデザインが施されていた。 今まで、見逃していた。 格狭間(こうざま)。上部が花頭曲線の図案。平等院鳳凰堂、平泉金色堂の須弥壇でおなじみのように、もともとは…

古い湯島聖堂の写真を見てみた

湯島聖堂の続き。 「三宅米吉著述集・上」収録の「聖堂畧志」に、湯島聖堂大成殿の写真が掲載されていた=上の写真=。 大正期の撮影と思われる。あいにく、屋根の上部はカットされていて、「鬼犾頭」は映っていない。 映っていれば、朱舜水版の動物像と、伊…

初詣の湯島聖堂の奇獣と朱舜水

我が家は10年以上前から、地元での初詣を済ませた後で、お茶の水の湯島聖堂に出かけることが多い。明治の建築家伊東忠太に興味をもって、伊東が関わった建築を回ったのがきっかけだ。今年は長男と2人で出掛けた。当初は参詣者もわずかだったが、最近は「…