隼人

ハヤブサの呼称と下毛野朝臣古麻呂

なおも、奈良時代のハヤブサについて。 大宝2年(702年)に、薩摩隼人のくにが「唱更国」と命名されたのは、理由がある。薩摩隼人が文武朝に逆らったので、征討されたためだ。「続日本紀」に、反乱や制定の動きが出ている。 大宝2年8月1日 薩摩と多褹…

出雲国風土記でハヤブサを晨風と表記したわけ

久しぶりにハヤブサについて。 ハヤブサは、トルコ、モンゴル、朝鮮と、鷹狩文化が盛んだった地域で、一定の呼ばれ方をしていた。 ションホル。地域によっては、ションコル、ションコンなど、変化はある。 例えば17世紀の、朝鮮語の辞書「新増類合」を見る…

HOWLかBARKか、隼人の犬吠え

モンゴル・ロシヤ・ドイツ辞典の「おおかみ」 吠えるといっても、オオカミの「howl 」か 犬の「bark」か、の違いがある。 はて、今まで書いてきた、「隼人」のことが気になった。 隼人は、古代、宮廷を守護し、南の方位にあたる門で、大事な行事があ…

隼人の鷹犬は百済の渡来犬か

鷹狩における鷹犬の存在。古代日本でも、鷹と犬がセットだったことを伺わせるものが残っている。 奈良時代「天平十年(738)筑後国正税帳」にこう記されている。 「貢上鷹養人参拾人・・・貢上犬壱拾五頭」。 大宰府に、税として鷹匠30人、犬15頭が献上…

アラブの鷹犬サルーキと、隼人の鷹犬のことなど

「狸ビール」という伊藤礼さんの本は、僕が最も好きな本の10冊に入る。猟というものをユーモラスに描いていて、僕が知りたかった人と猟犬の関係や、人と犬の心のやり取りが伺えるからだ。 日本がまだ豊かな自然の残っていた頃の、野山を舞台にした人と犬の共…

山田史はタカに縁があることが判った

日本書紀の述作者については、森博達さんが解明に近い分析をしている。「日本書紀の謎を解く」(中公新書)で、巻1から巻12までと、巻22、23は、山田史御方(やまだのふひと・みかた)が書いたとしている。 先に記した、金鵄の巻3、倶知という鷹の巻…

隼人と満蒙ハヤブサ名と濃密な関係

国立劇場で仕事があって、九段下から千鳥ケ淵を通って歩いて行った。 サクラ 見事なり。 今年の花見は、これでおしまい。 ハヤブサのことを、調べ続けている。気になっていることがあるからだ。日本には、ハヤブサの名を持った人たちが居た。隼人。南九州に…