ネズミ

賓頭盧さまと月の鼠

善光寺の盗難騒ぎで、「賓頭盧(びんずる)尊者」に俄かにスポットライトが当たった。 猫や鼠のことを考えていた私は、賓頭盧さんに関係した「月の鼠」を思いだした。 「月の鼠」とは「月日が過ぎゆくこと」。 賓頭盧の説法が記された「賓頭盧説法経」がもと…

ねずみと「ぬ」の字

平熱なのだが、訳あってクリスマス明けまで禁足状態になってしまったので、猫とまた自室で何かを考えて過ごすことにした。 猫も関心を持つだろうから、落語「金閣寺」に出て来るネズミの絵について考えてみた。 ある寺の小僧が、門前の花屋で≪実は私はただの…

神保町のネコとジネズミ

6月に入って、神保町の古書店街が店をあけたので、昼に散歩に出た。 緊急事態宣言下の5週間は、古書店が一斉休業。街は寂しいものだった。6月になって宣言は継続されたものの、緩和措置とやらで、休業解除を決めたようだった。 やっこ寿司に寄ってから、…

気にかかる鼠図

大正13年に発行された日本木版画粋を整理していたら、「鼠と瓜」の版画があった。 中国は13世紀、宋末元初に活躍した文人画家銭舜挙の作品として紹介してあり、日本にある銭の代表作と記してあった。銭は、今は「銭選」の名で通っている。 瓜の中身を親…

ネズミが齧った石枕

ネズミのおかげで、大きな解明につながる、こんなこともあるのか、Y書房で手に入れた「千葉史学」の87年5月号の白石太一郎氏の論文で知って興味がわいた。(「大鷲神社古墳発見の石枕とその提起する問題」)。 白石氏が取り上げているのは、「常総型石枕…

ハムスターに残るロシア探検家の名

年末、細が突然カピバラの温泉浴を見に行きたいと言い出し、こども動物公園まで、息子夫婦の運転で繰り出した。 温泉浴の時間まで、他の動物を見物して過ごした。 モンゴル、中央アジアに生息するロボロフスキーキヌゲネズミという動物が居たのでケータイで…

猫が損した幕末の人気双六

森銑三の随筆集「砧」を読んでいたら、幕末から明治の初頭の子供たちの、唱え文句について書いてあった。関心をもったのは、文句に、猫や犬が入っていたから。 「ちん、わん、猫にゃあ、ちゅう、金魚に、放し亀・・」と、長い文句をとなえていた、のだという…