
小杉一雄氏は「日本の文様」(社会思想社)で、「鬼鐶」と名づけている。
邪悪なものを防ぐ意味をもって、中国の戦国時代、扉や器物の把手に「獣面文」が用いられ、唐の時代に、鬼面のものも現われたという。それが「鬼鐶」。
日本の寺院でも、長崎の崇福寺山門にある、と例(下図)を挙げている。

しかし、モンゴル・ガンダン寺院の鬼は、歯の数が多くないだろうか。
ざっと、上下各20本以上もある。
動物像には類例がある。
韓国・慶州の古墳公園で撮影した、墓を守る獅子像。

上下で40本はある。日本の獅子頭の元祖のようなものだろう。
ちなみに、犬の歯は42本ある。
但し、獅子の原形の、ライオンは、30本と人間並みだという。
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歯科医をやっている、高校時代の無二の親友に、抜けた歯の治療をして貰いながら、歯のことを色々と思い巡らした。