玉鷲関の美しいワシ浴衣

 昨年細と泊まった秩父の温泉宿は、元力士が経営していて、浴衣も実際の現役力士のオリジナル浴衣を選ぶことができた。

 

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 私は、ちょっと色が派手だったが、鷲の模様にひかれて、すぐに決めた。

 

 モンゴル・ウランバートル出身の玉鷲関のものだった。

  ワシは、紐による模様を組み合わせたデザインだった。モンゴルの伝統模様オルジー・ヘー。玉鷲関は、自国の特色をこんな風に浴衣で活かしていた。

 それにしても、1本の長い紐で編み出された複雑な鷲の図案には驚かされる。左右の翼、胴体の3か所は、それぞれ一本の紐で編まれている。いって見れば一筆書きだ。

 

f:id:motobei:20200716153756j:plain オルジー・へー

 

  宿のご主人の話だと、現役時代、性格のいい玉鷲関と親しくしていたという。モンゴル勢も宿を応援してくれて、秩父での地方巡業の折、白鵬鶴竜の両横綱が宿を訪ねてくれたそうだ。

  7月19日から国技館で「七月場所」が始まる。昨年初優勝し大関を伺っていた玉鷲だが、今場所は前頭9枚目まで落ちた。35歳の今年、もうひと踏ん張りしてほしい。

  ただ、浴衣を選んだだけの縁ながら、玉鷲、美しい鷲=サイハン・ブルゲドに期待している。