来年の年賀状の束が机に置かれている。
そろそろ準備しろという、細の催促だ。面倒だ、じつに面倒だ。
未申酉戌亥・・・・。
来年は酉年か。
そうそう、古代の日本製の青銅鏡に、なぜだか、十二支の乱れた銘文があったはずだ。
子丑寅卯辰と初めの5文字はあっているが、その次、未午巳酉子申亥と、混乱している。
比べると
未午巳酉子申亥
巳午未申酉戌亥
未と巳が入れ替わり、戌が消え、2つ目の子が酉と申の間に割り込んでいる。考古学者は、漢字が理解できなかった日本人が真似たから、こんな出鱈目な銘文となった、といって済ませてきた。
その後、擬銘文、擬文字の研究がどう進んでいるのか知らない。でも、面白い指摘だと思う。
この鏡、方格規矩四神鏡は4世紀後半に奈良県馬見丘陵に作られた前方後方墳「新山古墳」から、34面の鏡のひとつとして出土した。この古墳からは、玉杖の一部とされる碧玉が出土し「4世紀後半の王者」の奥津城と考えられる。王者の副葬品だと考えると、興味深い。
乱れた十二支を、あえて呪文とみて、「暗号解読」できないものか。