2015-04-26 カワセミが庭の金魚も捕えるようになるか 野鳥 土曜の午後、映画「龍三と七人の子分たち」を見に行く途中、池の道でホバリングしながら魚をねらい、幾度もアタックするカワセミの光景にでくわした。 柳田国男「翡翠の歎き」に、我孫子に住む杉村楚人冠がカワセミに怒っている話を書いている。杉村の庭にカワセミがやってきて、大事な池の金魚をくわえて飛び去ってしまうのだ、と。 柳田翁は、「光あるコバルトの色の羽をした、首ばかりのような形の鳥が、丹色の小魚を長い嘴のさきに啄んで、水の上を飛び渡るというような絵様は、いまだかつて人の空想にも浮かばなかったと思う」 と、美学的な見地まで出して、カワセミを弁護している。大正15年=1926年のこと。 カワセミが日本中で愛されていると思ったのは、先週出かけた岐阜県関市で、こんな看板を見つけたからだ。 調べると、関市以外にカワセミを市の鳥にしているところが40近くもあった。 今でも、庭の金魚を襲うカワセミがどこかにいるのだろうか。