コック・ロビンを殺したのはハイタカではないか

 思いたって、日曜日に細と上野動物園に出かけた。鳥舎はすいていた。アカショービンなどと一緒に、コマドリが居た。
 
イメージ 1
 
 走馬のくつわを鳴らす音に、鳴き声(ヒンカラカラ)が似ているから「駒鳥」と名付けられたという、この鳥は気になる鳥。マザーグースの不思議な歌「コマドリを殺したのは誰」のせいもある。
 
 Who Killed Cock Robin? 
 
 コマドリを殺したの誰? の問いに犯人がすぐに名乗りを上げる。
 
 I , said the Sparrow, with my bow and arrow, 
I  killed Cock Robin.

  私だ、とスズメ。弓矢で殺したと。
 
 コマドリの葬式で、鳥たちが弔う。
 フクロウが墓穴を掘り、ミヤマガラスが司祭になり、ヒバリが教会書記になり、ヒワがたいまつを持つ。ハトが喪主となり、トビが棺を運ぶ。
 
 棺衣はミソサザイが運び、ツグミが讃美歌を歌う。鐘はウソが鳴らす。
 魚や蠅やカブトムシも歌に出て来るが、鳥たちが空の上からコマドリの死を悼む。
 
 コック・ロビン(雄のヨーロッパコマドリ)は、なぜ殺されてしまったのか。
 
 コマドリに例えて、実際にあった殺人や、政治的な失脚を伝えた、などと沢山の説がある。しかし、不思議に思うのは、なんであんなに小さなスズメに殺されてしまったのかということ。
 
 SPARROW はスズメではないのではないか。SPARROW はSPARROW HAWK 
ハイタカでないか。弓矢のように高速で飛翔して、小鳥を取る猛禽なら、コマドリは殺されてもおかしくない。
 
 
イメージ 2
 
「falconry」(HUMPHREY ap EVANS著、1973年)に紹介されているハイタカ