猫は魚をくわえる。中国では「魚」は「余」と同じ発音なので、「余」=余剰=ゆとりに結び付くとみて、「魚」を縁起がいいもの、として考えている。「福」と同音の「蝠」=コウモリを、縁起のいいものとして好む様に。
めでたい筈の、魚をくわえる猫の図像を探してみたがー。
鳥が魚をとらえる古代の絵はある。
猛獣のような動物が魚を咥える図も、後漢の画像石(墓の線刻画)にある。
ヒョウに似た猫の仲間が、魚を追いかけるものもある。
いずれも目出度い魚をつかまえる吉祥図なのだろう。
猫は見つからない。
これはどうだろう。
陶思炎「中国魚文化」を読みながら、猫と暑い休日を過ごした。