暑い一日に魚を捕る猫をおもう

 猫は魚をくわえる。中国では「魚」は「余」と同じ発音なので、「余」=余剰=ゆとりに結び付くとみて、「魚」を縁起がいいもの、として考えている。「福」と同音の「蝠」=コウモリを、縁起のいいものとして好む様に。
 
 めでたい筈の、魚をくわえる猫の図像を探してみたがー。
 
 
イメージ 1
 鳥が魚をとらえる古代の絵はある。
 猛獣のような動物が魚を咥える図も、後漢の画像石(墓の線刻画)にある。
 
イメージ 3
 
 ヒョウに似た猫の仲間が、魚を追いかけるものもある。
 
イメージ 2
 
 いずれも目出度い魚をつかまえる吉祥図なのだろう。
 猫は見つからない。
 これはどうだろう。
 
イメージ 4
 獣が宙返りして魚をとらえる図だ。山東省済寧出土の後漢時代の画像石。1~3世紀。猫に見えないこともない。
 陶思炎「中国魚文化」を読みながら、猫と暑い休日を過ごした。