日高高萩までドライブし、知人の珈琲店で一休み。庭でねこじゃらしを見つけたので、ことわって1本猫のために折って持ち帰った。
鉢植えの西洋風のねこじゃらし(ラグラス?)を以前猫に試して、全く反応がなかったので、期待していなかったが、猫の興奮度がすごかった。
はじめ床で穂を左右に振ったところ、目が輝きだした。右前脚でねこじゃらしを押さえようとし、左前脚も使いだす。顔に近づこうものなら、口を開けて噛もうとする。
飽きずに延々と・・・
とうとう、こちらが音をあげて、ねこじゃらしをテーブルに置くと、飛び乗ってねこじゃらしを取ろうとする。
なぜ、こうも反応が違うのか。
茎の弾力がちょうどいい、とあやしながら感じた。
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クジラのひげを思い出した。仕事で、伝統芸能の後見さんと呑んだ時、舞台で使う蝶々の小道具の話が出た。
蝶についているのはクジラのひげで、手元で揺らすと、あのふわりふわりとした蝶の動きが生まれるのだと。
クジラのひげは手に入りにくくなったが、独特の弾力はプラスティックや針金では、到底無理だとのこと。
その話を聞いた夏、長良川に鵜飼見物に行った。鵜匠から鵜の首に結んでいるのは、クジラのひげだと聞いた。強く引いても鵜の首がしまらず、また、弾力があっていいのだと。
クジラのひげは、見た目はヒゲそのものだが、ヒゲクジラの仲間の口内で変形した皮膚なのだという。クジラは歯がないので、餌を濾過して摂食し、その際ひげが大事なフィルターの役目を果たすらしい。
クジラのひげを使った猫じゃらしは、効果てきめんかもしれない。