鉄条網で命を落とす厳冬の動物のこと

 日本列島に寒波が襲来したが、大陸モンゴルでも、厳しい冬が来ている。何年かに一度、家畜が大量に凍死する厳しい冬を、ゾドと呼んでいる、と昔教えられたが、今年もゾドになるのか気にかかる。

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 モンゴル・ニュースのwebサイトでは、雪の少ない土地で暮らす白のカモシカ(ツァガーン ゼール)の群れが、今年の大雪のために食料がなく、雪のない土地に移動し、悲劇にあっていると、報じている。

 草原のくにを貫く鉄道の鉄条網が動物たちの移動を妨げているというのだ。モンゴルには、ロシアと中国を結ぶ1110㌔の国際鉄道や、総計1815㌔の支線がある。問題は、鉄道に沿って全線にわたって、もれなく鉄条網が張られていることだ。

 カモシカは、この鉄条網を飛び越えられないし、くぐれない。絡まって死んでしまったカモシカが沿線で多く見つかっているそうだ。冬場、草をもとめて移動するカモシカの群れの悲劇については、2002年、日本人学者たちが協力して調査し、警鐘を鳴らしたが、解決が遅れているという。

 この冬の大雪で、カモシカたちの移動も激しくなっている。大草原を縦断する鉄路が、動物の移動の障害になっているのだった。