アラブの鷹狩りも日本流

 2年前、「アラブの鷹狩り(ARAB FALCONRY)」という本が英国で出版された。ROGER UPTONという英の鷹狩り研究家が、アラブ首長国連邦を中心に、アラブの鷹狩りを50年以上、現地で調査してまとめた224頁にわたる成果だ。
 
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 時間をかけて読んでいるが、鷹を左右どちらに止めるか、という基準で分類すると、
アラブは左手。日本・韓国・欧州流である。100%近くの写真が、左手に鷹を止めている。
 
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 例外は1点、ペルシャ文化のイランのものだった。アラブの鷹狩り文化は、ユーラシアの草原の鷹狩り文化とは、一線を画していることが分かった。前に言ったように、中国で現存している鷹狩りは、モンゴル・トルコ系。インドは、ムガール帝国時代の絵画を見ると、やはりモンゴル・トルコ系を示している。
 
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 左手に止める鷹狩り文化で、日本、朝鮮と一番近い地域は、現状では、アラビア半島である。では、アブダビ、サウジのアラブの鷹狩り文化の源流は、どこにたどり着くのか。
 
 近隣の、古代エジプトまでたどり着くのか。古代エジプトでは、「はやぶさ」は神として崇められた。気になる古代エジプト絵画に、ハヤブサの神が、人間の左手を取っているものがあることだ。
 
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 思いっきり、仮説を立ててみよう。
 左手の鷹狩り文化   エジプト―アラブ~ 海の道 ~ 日本、朝鮮
 右手の鷹狩り文化   ユーラシア草原、ペルシャ ~ 草原の道 ~ 中国
 
 これに沿って、探索を続けてみることにする。