虎の枕をしらべていたら、少し似ている虎形の楽器にぶつかった。
敔(ぎょ)という。
孔子廟の雅楽やら、中国や朝鮮で、儒教の儀式音楽に用いられる。伏した虎で、その背中に、ギザギザの刻みがついている。演奏の終わりの合図に、この虎が使用される。奏者は、上図のような、棒で3度、虎の頭をたたき、背中を3度擦って鳴らす。
頭をたたくのは、虎よ起きよ、という刺激なのだろうが、いささか虎が可哀想だ。
イラストは、D・マイダル「モンゴルの歴史と文化」(1981年、モスクワ)から。モンゴルでも用いられた。