熱帯夜に発見した氷削機「波千鳥號」のカタログ

 古本「伯林脱出記」をめくっていたら、薄い紙が挟んであった。「波千鳥號氷削機カタログ」とある。
 
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 かき氷を製造する機械の、単色の小カタログだった。手廻型と電動機直結自動型。氷削機の2種類が紹介されていた。
 
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 1950、60年代のものだろうか。鋳物の町で知られた川口市の岡田機械製作所のゴム印が次頁に捺されていた。写真右の特許出願の電動機直結自動型が、製作所自慢の製品らしい。
 
回転装置ハ特殊「クラッチ」ヲ有シ完全ナル動力及手動ノ兼用機ナリ。依ッテ前記特殊クラッチハ緩ヤカニ回転ヲ伝達スルニ因リ従来機ノ如キ氷ノ砕ケ及「クラッチ」ノ音響ヲ皆無トナシ」とある。
 以前の機械は、氷を削る際に氷が砕けたり、音がうるさかったが、改善されているというわけだ。価格は書いていない。
 
 興味深いのは、「波千鳥號」という名前。今も、かき氷の旗は、波と千鳥の模様がなぜか定番になっている。
 
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 富士山とか動物とかの模様でもよさそうなのに、氷に波と千鳥が欠かせない。氷削器にも、「波千鳥」の名前がついたものがあったことがわかった。
 よく見れば、機械にも、波と千鳥らしき模様がー。
 
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 かき氷と波千鳥の関係は、どこまでさかのぼるのだろう。