パデレフスキ

パデレフスキの決意

森田恒友、山本鼎がパリで、山田潤二がベルリンで、ドイツの宣戦布告を聞いた1914年8月1日、フランス国境に近いスイスのモルジュに、これまで幾度か触れてきた53歳のポーランドのピアニスト・パデレフスキが滞在していた。(写真はモルジェの邸宅と…

パデレフスキと米国の予備役中尉

あんまり「パデレフスキ自伝」が面白いので、アマゾンUSに注文し1938年発行の原本を取り寄せた。メリーランド州フレデリック市の古本店からじきに届いた。便利な世の中になったと思うし、直接だから安価(数千円)で手に入れられるようになった、と改…

パデレフスキ髪伝説の出どころ

ボストン駅での、ピアニスト・パデレフスキと靴磨き少年のエピソードを、どうして、薄田泣菫が手に入れて書いたのか。きっとネタがあったのだろう。ちょっと探ってみた。 1917年に薄田は書いているが、パデレフスキの初渡米は1891年。26年前のこと…

泣菫が取り上げたパデレフスキ

神保町の猫のいる古レコード店で見つけては買い込んでいるピアニスト・パデレフスキのLPレコードが溜まってきた。なにせ、1860年に生まれ、1941年に亡くなっている世代の演奏家なので、時々音楽会に一緒に行く知人に話をふっても、まったく興味を…