ブルドーザー運転手が手にしたローマ銀貨など

 ひと月前、英国のサマセット州で、ブルドーザーの運転手が、ホッケー場の整備をしていて、ローマ銀貨など3339個が入った壷を発見したと、テレグラフのWEB版が掲載していた。
 運転手は発見後、キャリーバッグに割れた壷を入れ、すぐに地元の博物館に電話した。調査の結果、西暦270年ごろに埋められたローマ帝国時代の壷だった。
 運転手には全銀貨の3分の1の権利が与えられる審判がでたという。ブルドーザーには助手もいて、権利を主張したが、発見した功績は運転手のみと判断され、言い分は認められなかった。
 
 英国西南部のサマセット州は、5世紀初めまで、ローマ帝国の一部だったという。経済活動も活発だったのだろう。164個が2-3世紀のディナリウス貨。象やカバの絵が刻まれたローマ皇帝フィリップ1世(シリア生まれ、父がシリア人)の銀貨(204年頃)もあった。
 
 英語の先生のスチュワートさんにこの話をすると、英国ではあちこちでローマの貨幣が出土するので、トレジャーハンティングのための、金属探知機を持っている家庭が多いとのことだった。
 
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 前回ふれたピアノ・リヒテル、指揮マーゼルの「ブラームスのピアノ協奏曲2番」のドイツ発売のジャケット写真も、ローマ帝国の遺跡だった。チュニジアのスフェットラ(Sufetula)遺跡だった。凱旋門があり、浴場があり、神殿がある2世紀の都市遺跡。
 神殿は、ローマに「本山」がある3神を祠る「カピトリウム神殿」の「分社」。ユピテル、ユノ、ミネルヴァの3神のうち、ユノを祀ったコリント式の神殿がこの写真だった。