2014-02-01から1ヶ月間の記事一覧

垢石の本で遅まきながら茂田井武を知る

たぬきと鬼と河童が酒を飲んで寝ている。 片肘をつき狸、河童はウトウトしているが、鬼はうつ伏せて、はや爆睡。 釣り随筆の先駆的存在、佐藤垢石の『狸の入院』の表紙絵の一部だ。 面白い絵だな、と思う。本は、昭和27年発行。戦前、戦後のまだ、日本の森…

バレンタインデーに「西行の日」を想う

今年のバレンタインデーはいろんな意味で寒かったけれど、あとひと月もすれば、花の季節となる、まあいいか。 陰暦2月15日か、16日は確か西行忌だ。 願いがかなうなら、桜の下で死にたい、その如月の満月のころ、と歌った西行法師は、その通り、その時…

魔鏡の新発見に感心したこと

3Dで再現した古代の三角縁神獣鏡の鏡面に日光を当てて壁に反射させると、鏡の裏の神獣の文様が壁に映し出される。古代にも存在した「魔鏡」-。 STAP細胞の世紀の発見で沸いた同じ日、古墳時代の青銅鏡に関しても大きな発表があった。遺物を工学的に研…

イランの日本人妻とイスラム犬事情

イランで生活する日本人女性が、アパートから娘さんと犬の散歩に出るとき、住人のイラン男性からののしられる光景がテレビで放送された。 ぎょっとした。 犬を飼っていることを、怒っているのだ。敬虔なイスラム教徒の、犬嫌いは半端じゃない、と思った。と…

ルリスタン・ブロンズというものだった

もう一度、訪ねてみたい処はたくさんあるが、いちばんはペルシャの古都イスファハンだ。シャー・アーバス・ホテルの近くの古物商で土産に買ったブロンズの山羊のお守りが、遠い思い出のよすがになっている。 土が付いたままで、さも、発掘したもののように、店…