2014-03-01から1ヶ月間の記事一覧

スミレが天狗の名を持つわけは

わが家に幾種類かのスミレが咲いた。洗面台の小瓶に活けてあって、気づいた。 ずいぶん前、スミレのことを「太郎坊」と呼ぶのを、幸田露伴の小説「太郎坊」で知った。天狗好きの私は、太郎坊といえば、京都・愛宕山の天狗。次郎坊というと京都・比良山の天狗…

猫の名がついた日本鴎が心配

ウミネコが北陸で大量死している、とニュースで報じられた。 238羽。鳥インフルエンザの簡易調査では陰性という。 ウミネコは、世界で主に2通りの呼び方があるようだ。 1)黒い尾のカモメ 2)日本のカモメ ABIBASEによると、 1)の黒カモメ派…

きつね火でなく利根川のアオサギだった話

前に書いた釣りの随筆家、佐藤垢石「狸の入院」で感心したのは、利根川中流のアオサギの話だ。 学生時代から鉄砲撃ちとして知られた垢石は、地元の老人に、夜な夜な人魂がでるのは、キツネの仕業に違いないから退治してほしいと依頼された。 垢石が幾夜もか…

幻の都、湖東・蒲生野のこと

7世紀天智天皇は、条里も作れないほど狭い大津になぜ京を建設したのか? 不思議のひとつ。 それは、大津京だけではなくて、琵琶湖を隔てた湖東地方もセットにして、都を作る計画だったからだー。 長谷川修氏の大胆な仮説を知ったとき、うなってしまった。「…

石塔寺の塔は昔のままなのか

数年前の真夏に家族3人で、湖東=琵琶湖の東岸を回った。古刹は山寺ばかりで、杖を借りて汗をかきかき登った。石段を登って出合った石塔寺の石塔は、異国風であった。 三重石塔の、層と層の間の石が縦に長いせいもある。垂直性が強いとでもいうか。 ところが…