個人的には、古代モンゴール語遊びといっている。モンゴル語の権威、小沢重男先生は、12世紀までの古代モンゴール語には、母音間にGという子音があったと想定している。
例えば 山(オーラ)。
古代語では、agula(アグラ)だったのが、中世になるとg音が抜け、aula(アウラ)となり、現代では、⊃:la (オーラ)に変化している。
古代モンゴール語は、母音が2つ重なる時にはG音が混ざっていたのだ。
日本の古代で、これを当てはめると、どうなるか。
例えば、タギマ。記紀では、當麻(当麻)=タギマが、現代ではタイマかトウマだから、TAGIMAのG音が抜けてTAIMA、TOOMAに変わっている。aとi、oとoの母音間に、古代はg音が混じるのは、日本でも、当てはまりそうなのだ。
但馬の由良川の族長に、竹野(タカノ)由碁理(ユゴリ)が出てくる。このユゴリも yugori のg音が抜けて、yuoraから、yuura(由良)になった、と解釈できる。
飽田(秋田)はどうか。agita と見て、gを落とすと、aita つまり ⊃:ta、大田は、昔は(変化しなかった)秋田と同様アギタだった可能性が高い。
新羅の読み方もそうだ。なぜ、シンラでなくシラギと呼ぶのか分からなかったが、シンラ sinra を sinraa と語尾が長母音だったと仮定すると、古代は、g音を加えて、sinraga、シンラガになる。それが、シラギと変化して残ったのだ、という解釈となる。
整理すると 当麻 タギマ が タイマ に
大分 オオギタ が オオイタ に
由良 ユゴリ が ユラ に
阿具奴摩 アグヌマ は オオヌマ
秋田 アギタ は オオタ
相模はどうだろう。ソウモとしか読めないものが、サガミになったのも解釈可能。SOUMOの古代系がSOGUMO。ソグモがサガミに変化したのが。
これを色々と適用すると、もっと面白いことが浮かび上がってくる。