沖縄ゴホウラ貝の続き
白―金属―碧 と、弥生時代の600年(もっとか)の間に、腕輪の色の好みが変わったことになる。
僕は、沖縄の白の時代の終焉を告げる典型が、丹後の青の文化と見ている。丹後の代表的遺跡、大風呂南遺跡から、弥生の終わりの、見事な発色の青のガラス腕輪が出土している。青ガラスは銅釧とセットで出土しており、青だけの文化でなく、青と金属のセットの文化だったことも分かる。
ゴホウラ貝の腕輪の衰退は、乱獲や寒冷化のせいで、大きなゴホウラ貝が沖縄などで採れなくなったため、という興味深い説を、北條芳隆さんという考古学者が唱えていて興味深いが、日本文化の、スイッチが南洋から、半島へ変ったのが根本ではなかろうか。