嵯峨野の白い花が咲いた

 京都嵯峨野のお寺の庭から、和尚さんにいただいた草花が、我が家ですくすく育っている。
 2年経って、思いがけない花を咲かしたものがあった。鉢が玄関に置いてあった。
細が、何の花かNETで調べて欲しいという。
 
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 便利なもので、「5弁の白い花 5月開花」と画像検索すると、
 花はもちろん、特徴ある葉がそっくりなものが出てきた。
 
イチリンソウだね」。細は「イチリンソウは知っているが、違う」と言い張る。
確かに花の下の茎の長さが違っていた。
 
 イチリンソウは、イチゲの仲間と分かったので、「イチゲの仲間」と画像検索すると、今度は、間違いなく調べている花と同じものに出会った。
 
ハルザキシュウメイギク」=春咲秋明菊秋明菊は細も良く知っているので、「それに間違いない」という。晩夏から初冬に花を咲かせるシュウメイギクの春版のシュウメイギクということらしい。同じイチリンソウキンポウゲ科
 
 ただし、原産は亜米利加で、アネモネ・ヴァージニアとも言われている。
 
 嵯峨野のお寺から頂戴した草花は、外国から帰化したものも多い。
 最初に夏に花を咲かせたタカサゴユリは、台湾原産の帰化植物。大正時代に鑑賞用に日本に入ったらしい。京都市内には、このタカサゴユリのほか、日本産のテッポウユリタカサゴユリが交配したシンテッポウユリもあちこちに咲いているとのことだった。
 
 我が家で我が物顔に株が増えているギンパイソウ(銀盃草)も、アルゼンチン、チリの南米原産で、6月を過ぎればサカズキの形の白い花を咲かせてくれる。
 
 もちろん、シランなど日本原産のものも花を咲かせているが、ギンパイソウタカサゴユリ、ハルザキシュウメイギクと白い花を咲かせる帰化植物の種が、嵯峨野まで飛んできて根付いているのだった。
 京都嵯峨野の実生の草花も国際性を持っているのだ、とあらためて思った。