不思議な神像

 少子部の話は、暑さの中で、頭が混乱してきたので、ちょっと休憩。
 小旅行(猫がいるので遠出できない)で、見かけた気になる神像の整理をしてみた。
 
 1)高麗神社水天宮の山道で見つけた神像
 
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 団扇のようなものを右手に持って、あごひげがあるので、初めは七福神の寿老人の変形かと思った。まったく違った。
 
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 日高市の高麗神社水天宮は江戸時代の末、人形町の水天宮を勧請したという。なぞの神像と一緒に、稲荷社、庚申塔が置いてある。江戸末期に稲荷信仰、庚申信仰は盛んだった。なぞの像も江戸末期に信仰があったものらしい。
 七福神の寿老人だけが祀られるのはどう見てもおかしい。当時は秋葉信仰などが盛んだったが、秋葉の神様でもない。行きついたのは、田の神信仰。「田の神さあ(たのかんさあ」」だった。宮崎、鹿児島でいまでもよく見られる田の神は、江戸末期、江戸でも信仰された。例えば、目黒区にある東光寺には沢山の「たのかんさあ」がある。
 右手にしゃもじ、左手に椀、頭に円形のわらの編み物(甑の敷物?)を被っていて、間違いない。
 
 
 五穀豊穣のほか、子宝、子孫繁栄の神として信仰を集めたので、安産の神の水天宮に祀られているのは道理にかなっている。
 ちょっと説明書きがあると、参詣客の目に留まって、手を合わせるのではないかと思う。