パンペリーとモナドノック山

 米国ニューハンプシャーの図書館からは、「ラファエル パンペリー」の本は、廃棄図書ではないこと、でも、そのまま、手元において読書を楽しんでください、という丁寧なメールが来た。
 
  パンペリーに関連して、図書館の西方にあるモナドノック山のことも書かれていた。州立公園の中の971m(965mとも)ほどの孤峰で、webで調べると、世界一の富士山についで、登山者が多い山だった。年間12万5000人のハイカーがやってくる。広い山頂は岩だらけ。此処からふもとの森、湖沼、平原を見渡すと壮観である。
 
 地学でいうと「準平原」。浸食の終末期の地形で、長い間の浸食で土地がもうこれ以上浸食されない位、低く平らになっている。その中で、ポツンと取り残された岩山が「モナドノック山」なのだった。
 
モナドノック」は、ここに住んでいたネイティブ・アメリカン「アベナキ(ABENAKI)」の言葉で、ポツンと立つ山という意味を持っているという。
 
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 図書館からのメールでは、地質学者のパンペリーは夏にモナドノック山によく来たのだという。山頂に達するトレイルも作り、パンペリートレイルの名称が今も残っている。
 パンペリーは、さらにこのABENAKIの言葉「モナドノック」を、地学の用語として定着させた。準平原に囲まれた地表で、削り残されて立つ丘、または山、のことを指す。
 日本では、「残丘」とされ、「準平原上の丘陵」と簡潔に説明される。豪のエアーズ・ロックも、モナドノックの典型らしい。
 
 本家のモナドノック山に、行ってみたくなる。 
 近くにいらしたら、図書館に寄って声を掛けてください、とメールには書いてあった。