モウコノウマの子馬の名称変更にビックリ

 多摩動物公園でうまれたモウコノウマの名前が変更された。
 イネーフと決まっていたのを、イルムーンになった、と同公園が正式発表した。
 ちょっと、びっくりした。
 
 というのも、モンゴル・ニュースのWEB版の記事に、馬の名はИPMYYH(イルムーン)と決まったと報じられ、誤報だろうと、僕もここで書いたから。
 
   ▶多摩のモウコノウマの仔馬の記事 参照
 
 モンゴル・ニュースが正しかったわけだ。
 公園の正式サイトから引用するとー。
 
 モウコノウマの子馬の名前を「イルムーンに」変更しました
 
《2015年6月19日に多摩動物公園で生まれたモウコノウマの赤ちゃんは、現在もすくすくと成育中です。7月25日から8月2日にかけては、モンゴルにちなんだ5つの名前の候補から来園者の皆様に投票をしていただくイベントを実施し、最も多くの票を得た「イネーフ」(モンゴル語で「笑う」)を命名候補として名前を決定し、皆様にお知らせしたところです。正式に命名するにあたり、改めてこの名前について精査したところ、モンゴルでは人や動物の名前に「笑う」などの動詞を使うことがなく、名詞・形容詞の使用が一般的であることが判明いたしました。
 モンゴルにおける命名の知識が不十分なまま候補選定を実施いたしましたこと、深くお詫びいたします。また、投票してくださった来園者の皆様には重ねて今回の経緯について心よりお詫び申し上げます。
  子馬の名前については、駐日モンゴル国大使館とも相談した結果、イネーフと同様、明るい印象を持つ言葉である、「イルムーン」に変更することにしました。イルムーンはモンゴル語で「活発な」あるいは「俊敏な」という意味がある形容詞です。》
 
 
 公園は、仔馬の両親のモウコノウマをモンゴルから贈られたこともあり、モンゴル側に気をつかったのだろう。

イメージ 1
 
「イネーフ」のイメージは、こんな笑い。英語のLAUGH、CHUCKLEにあたる。
(上の絵は、モンゴル・ロシア・ドイツ語絵入り辞書から)。
 
 僕は、入園者の投票で決めたのだから、変更しないでもよかったと思う。
 
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 ところで、タヒ=TAXbとよばれる、モウコノウマの群れのすばらしい写真が、ワシントンポスト紙WEB版で紹介された。チェルノブイリ事故から30年、ベラルーシュとウクライナの立ち入り禁止地区にカメラを設置して調査したところ、人間の匂いが全く絶えた地域に、ハイイロオオカミ、オオカミ、ヤマネコ、ヘラジカ等とともに、見事なモウコノウマの群れが、写っていたのだった。写真では、7頭が確認される。
 人間が消えた地域に、野生動物が再び繁殖していることをしめしていた。
 放射能汚染の深刻な影響についてはわかっていないが、人間不在がもたらす動植物の繁殖、という厳然たる事実を目の当たりにして、とまどってしまった。