多摩動物公園で、6月にうまれたモウコノウマ(TAXb=タヒ)のメスの仔馬がすくすくとそだっている、とモンゴル・ニュースのWEB版がつたえている。
2013年に、モンゴルが贈った馬(3頭)から生まれた。昨年オスが生まれたが、翌日に死去してしまったいきさつがある。
仔馬の名前も紹介されていた。ИPMYYH=イルムーン。モンゴル語で、敏捷な、とか、軽快な、とかの意味。モウコノウマの名前にぴったりだが、これは間違いらしい。(調べると、イネーフという名前が正式発表されていた。ИHЭЭX=笑う)。

僕は、モウコノウマは、プルジェヴァルスキー馬として、歴史の本で初めて覚えた。探検家のプルジェヴァルスキー(1839-1888)が、中央アジアで現存する唯一の野生馬を発見し、馬の始祖ではないかと、大きな話題となったということで。
話題の野生馬は、欧州各地の動物園に運ばれて、1世紀以上にわたって繁殖され、100頭を超えるという。肝心のモンゴルではこの野生馬が激減。政府が慌てて保護に乗り出したのは、絶滅の危機の1990年ごろだった。
反応したのは、欧州の動物愛護活動の人たち。オランダの動物園で育てられているモウコノウマのうち、メス4頭、オス3頭を、モンゴルに返そうと、「プルジェヴァリスキー馬保護基金」を設立したバウマンさんは、馬とともにモンゴルに移住したという。=(田中克彦「シベリアに独立を!」岩波現代全書)より。
モンゴルノウマの自然保護区での復活には、欧州の保護活動が大きな力になっているということらしい。
父親:クヴァジ― 2007年6月21日、スイス ヴィルトニスパルク・チューリッヒ生まれ
モンゴルが、スイスの動物園から3頭を贈ったわけで、モンゴルと欧州動物園の深い関係は続いていることがうかがわれる。

タヒの特徴は、大きな頭、垂直のタテガミ、背が低く、肉付きのいい体つき。
(「基礎モンゴル語教本」から)。
10月以降、公開されたら、すぐ見に行こうと思う。