坐る鹿、振り向いて足を上げる鹿

 京浜急行新馬場駅の近くに、品川神社がある。先週末、細と出かけたら、境内裏手に、板垣退助の墓があり、その墓前灯篭に鹿が彫られていた。
 
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カエデの下に鹿が座って、後ろを向いている。
 
板垣退助は、大正8年に亡くなっているから、大正期の灯篭だろう。
 
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 墓近くの別の灯篭には、こんな鹿の浮彫もあった。灯篭をじっくり見たことがなかったので、鹿が新鮮にみえたが、なんてことない、鹿が彫られた春日灯篭というものがあって、珍しくないのだった。
 
 春日大社の神鹿とともに、別の面には、雲とが彫られている。大正時代ともなると、神鹿の像にもこうした座ったもの、カエデ付のものもあらわれたのだろう。
 
本殿に戻って、境内の灯篭をあらためると、いるいる、鹿が。立って振り向く鹿の中に、右足をあげたものもあった。
 
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 前足をあげて振り向く犬の像のことは、前に触れたことがあった。
 
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13世紀、セルジュク・トルコのタイル画の犬。
 
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江戸時代の絵の洋犬。
 
 飼い犬の礼儀スタイルは、前足をあげて後ろを向く姿、なのではないか、と推測してみた。このスタイルを鹿にも当てはめると、こんな姿になる。馬の礼にも近いかもしれない。
 
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