オワゾリール=コトドリのレーベルだった

 江戸時代や、中国の清のころもまた、「ことばを真似る鳥」への好奇心が、美しい鳴き声や美しい姿よりも、まさっていたのだろう。
  金300目もする九官鳥に対して、孔雀は120目。九官鳥の方が、2.5倍も高く取引されていた。(1756年の取引)
 
 ところで、ルネサンスバロックの音楽レーベル「オワゾリール」は、マークが鳥なので気になっていた。
 
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 フランス語で、オワゾは鳥、リールは竪琴。「コトドリ」のことだった。オスは尾を立てると、ギリシャの竪琴のようになる。それで、コトドリ。レース状の尾羽、不思議にも2本だけ、竪琴そっくりにS字になっている。
  この鳥は、物真似がまた得意。YOUTUBEで見ると、人語どころか、チェーンソー、カメラのシャッター音などもすぐに再現してしまう。
 
 
 美しくて、物真似がうまい鳥。豪州に生息するこの鳥は、両方をあわせもった鳥だ。豪州生まれの女性が、1932年パリで設立した出版社のレコード部門として、1939年にスタートし、古楽復興に寄与してきた。
 コトドリの①楽器(竪琴)に似た姿、②音を再現をする特性と、音楽レーベルとして、これほど似つかわしい名前はない。
  
 コトドリは、江戸時代に輸入されたら、金何百目だったのだろうと、あらぬ想像をしてみる。