渋谷・神南の「たばこと塩の博物館」が今月いっぱいで移転のため閉館するので、仕事の合間にあわてて出かけた。
展示物には、犬や猫のイラスト入りの興味深い明治時代のマッチがあった。
鼠を追う猫のデザイン=上図=は、猫はペットではなく鼠を捕る役目を持って家庭で飼われたことをあらためて思わせた。
犬もまた籠をかぶせた鶏の番の役目を果たしている。犬はすまして立っているが、前足の爪を立て口を開けた猫の表情はちょっとおどろおどろしい。
佐賀藩の鍋島化け猫騒動が歌舞伎となって上演されるなど、化け猫のイメージは明治になっても尾を引いていたのだろうか。
会場には、嘉永年間に刷られた三代目豊国の化け猫の浮世絵も展示されていた。
仕事があるので、慌てて会場をあとにした。