300年前のイラストレーターに興味津々

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 和漢三才図会のイラストレーターの悪口をかいたが、このイラストレーターはにくめないところがある。
  鷹匠の次の項目は「遊偵」。遊偵という言葉をしらなかった。「志のひのもの」とあり、忍びの者のことだった。念のため「広辞苑」で「ゆうてい」をさがしたが、記載されていない。
 
 さて、イラストだ。犬を背負って男が何をしているのか、と首をひねった。
 背負っているのではなく、どうやら、遊偵が犬のぬいぐるみをきて、犬になりすましているらしい。これでは敵にバレバレじゃないか、と心配になる。
 
  江戸中期のこの絵描きは相当面白いキャラを持った人物ではないかと想像する。
 
 「遊偵」の解説には、「軍中ノ反間也」とある。「反間=はんかん」も、なじみのない言葉。
 「①敵国に入りこみ敵情をさぐって味方に知らせること」と、こちらは広辞苑に記載されていた。
  編集した寺島良安が素材を提供するなり、イラストレーターの面倒をみたのだろうか。
  現代の辞書つくりの話「舟を編む」は映画もよかったけれど、105巻の和漢三才図会をてがけた寺島やイラストレーターのこともしりたくなる。