さて、イラストだ。犬を背負って男が何をしているのか、と首をひねった。
背負っているのではなく、どうやら、遊偵が犬のぬいぐるみをきて、犬になりすましているらしい。これでは敵にバレバレじゃないか、と心配になる。
江戸中期のこの絵描きは相当面白いキャラを持った人物ではないかと想像する。
「遊偵」の解説には、「軍中ノ反間也」とある。「反間=はんかん」も、なじみのない言葉。
「①敵国に入りこみ敵情をさぐって味方に知らせること」と、こちらは広辞苑に記載されていた。
編集した寺島良安が素材を提供するなり、イラストレーターの面倒をみたのだろうか。