カリフォルニア州南部のゴルフ場に、体長2フィート(約61cm)のイタチザメが降って来た、とAPが伝えている。
2箇所に、傷が残っていたので、鳥が脚で捕まえて落としたのだろうと、推測している。ゴルフ場にいた人たちがサメを海に戻して助けたという。
サメを捕まえる鳥というと、やはりミサゴが思い浮かぶ。
李家正文「降る話」を思い出して、棚から取り出してみる。
空から降ったものをまとめた本で、昭和9年刊行。九段4丁目にあった「一誠堂」から出版された。
油 香水 血 赤雪 糞尿 首 人 褌 釜 釣瓶 馬 鹿 猫
とまあ、いろいろなものが空から降っている。「サメ」は記されていないので、新顔かもしれない。
魚はある。
1666年 英国 ケント州スタンステード 魚
1839年9月 インド カルカッタ 30尾の魚
1901年6月21日 米カロライナ州チラース・フェリー 小魚
天から降る魚の研究家も現われた。
「米国博物館、魚学研究所のグーヂェル博士が、史的記録を蒐集して新時代に編まれた一つの『魚雨研究』をなすに至ったのである」(降る話)
1932年5月18日、米国エッジコンビ・カンテイ村に無数の魚が降る「フィッシュ・ストーム」があったことから、博士は関心を持ち、過去の記録を調べ直したという。1915年米国ミシシッピ河岸では、大量71尾が降った記録を見つけ出した。これは竜巻のせいらしい。
凄いのは、1898年ごろドイツのエッセン地方に降った大きな雹のなかに、鯉が入っていた記録。イタチサメ位で驚いてはいけない、ということか。