2023-02-01から1ヶ月間の記事一覧

南陀伽紫蘭(なんだかしらん)の描く猫

江戸時代の戯作者に「なんだかしらん」という人物がいる。「南陀伽紫蘭」と表記している。 現代にも「南陀楼綾繁」(なんだろうあやしげ)という物書きがいるので、ご先祖のような名前だと興味を持っている。 紫蘭は、もともと画師として知られた窪俊満(1…

「かぶねこ」と「ごんぼう」の短尾猫

浮世絵に描かれた猫の尾を長い尾、短い尾、ボブテイルの3つに分けたが、短尾とボブテイルを一緒にして、「短尾」として括るケースが多いようだ。確かにbobtailの意味には、無尾のほか短尾も含まれている。 ただし、浮世絵で歌川国芳が好んで描いた猫の短い…

浮世絵猫の尻尾は3タイプ

幕末から明治初頭に活躍した仮名垣魯文(1829-1894)は、芸妓を猫と言い出したことで知られる。芸妓の内幕を描き、「猫々奇聞」「猫晒落誌」などのタイトルで連載して評判になったという。 自ら猫々道人(みょうみょうどうじん)と名乗り、また榎本…