2022-05-01から1ヶ月間の記事一覧

ペンギンのような不思議な検印紙

前に京都の甲鳥書林の特色ある「検印紙」に触れた。 森田草平の猫の絵の印や、堀辰雄の一琴一硯之楽の印が捺された同社の検印紙は、大きさも4.8cm×5.5cm の見事なものだった。 最近になって、4.3cm×6.0cmと、タテがもっと長い検印紙と出…

20年代パリの美術品収集

石井柏亭「巴里日抄」を読んで、1923年当時のパリに沢山の邦人画家がいたのに驚いたが、おおきな要因は円高だったようだ。第一次世界大戦(1914-1918)の終結後、連合国側の日本は好景気で、円相場が高騰した。 当時パリに遊学していた文学者成…

未乾のパリ滞在と石井柏亭「巴里日抄」

船川未乾画伯夫妻のフランス留学の様子を知りたいと思っているが、たどり着けない。 滞仏の時期が重なる画家の石井柏亭の2度目のパリ訪問の日記「巴里日抄」(「滞欧手記」大正14年)を見つけた。 石井の1923年1月から2月の日記には、画家など沢山…

比叡の大蟻伝説とヘロドトスの大蟻

孫娘のおかげで、蟻について気に留めていたことを思い出した。 比叡山と比良山系の2つの滝に、「大蟻伝説」があることだ。不思議な大蟻なのだ。 1) 大津市坂本本町 「蟻が滝」の大蟻伝説 若き日の伝教大師最澄が、日吉大宮の橋殿あたりから比叡山を目指し…

「あれ何?」散策

連休中に、一時預かった3歳の孫娘を連れて、近くの沼まで散歩に出た。孫は、舗道沿いや、舗石の隙間の土に咲いているヒメジオン、アカツメクサ、カタバミを指さして、「あれ何?」とやたら質問して名前を聞きたがる。タンポポは知っているらしく、質問しな…