2021-09-01から1ヶ月間の記事一覧

深大寺と深沙大王

深大寺に話が飛んでしまった。 同寺の白鳳仏「釈迦如来像」は、「弥勒仏像」ではないか、と中国唐代の大仏を調べて居て、行き当たったのだ。 「釈迦如来」として当寺で伝えられたのだが、釈迦如来の深い根拠はないようだ。 私は、深大寺に残るわずかなシルク…

唐代の巨大弥勒仏

唐代の楽山大仏をどこから理解していこう。坐り方から考えてみるか。 楽山大仏は、台座に腰かけていて、両脚は前に下ろしている。我々が椅子やベンチに腰かけている姿と同じだ。 この坐り方の仏像は、ガンダーラ地方で古く登場したことで知られる。アレクサ…

100年前の大仏写真

猫と一緒に、1908年発行の本を引っ張り出して、確かめてみる。 英国の女流作家アリシア・リトルが著した清の時代の中国紀行「In the Land of the Blue Gown」(Mrs. Archibald Little)。この本に掲載された巨大な石仏の写真を思い出して、開いてみたの…

埋もれているムクドリの才能

ムクドリの大群が、郊外の町でうるさい声をあげ、住民が迷惑していると報道があった。一度、郊外の駅前でムクドリに出くわしたことがあり、道に落ちているその糞の量にびっくりしたことがある。 その後、本を読んで、なんだかムクドリの扱われ方もかわいそう…

わが家のカウチ猫

夜10時ごろ、BSで岩合さんの猫歩きの番組(たいていが再放送)が始まる時間になると、猫のためにテレビをつけることがある。 猫番組が好きな、わが家の猫は、ほっておくと、1時間まるまる見ていることがある。 以前は、テレビに前足を押し付けて画面の…

ハッダの仏頭のこと

アフガニスタンは行ったことがないし、遠い存在だと思って居たら、我が家のテレビの前のチェストが、アフガニスタン製の家具のはずだ、と細が言い出した。 テーブル替わりに使っている。数十年も前に、近所に家具屋が出来たので覗きに行って、珍しいこのチェ…

1900年代のNY摩天楼

神保町で手に入れた古書に、図版を印刷するのでなく、白紙のページに貼り付けている体裁のものに出くわすことがある。 例えば、柳宗悦が発行した雑誌「工藝」(昭和14年2月号)。図版はみな、和紙に貼付されている。 絵の一枚一枚がなんだか、大切なもの…

「いつまでいつまで」と怪鳥の声

「いつまで いつまで」。新型コロナ感染が収まらず、まだまだ続く緊急事態宣言に、ため息交じりに、こうつぶやいてしまう。 疫病が流行していた時、「いつまでいつまで」と鳴いた怪鳥の話があることを思い出した。「太平記」巻12に出てくる「広有射怪鳥事…