2019-03-01から1ヶ月間の記事一覧

金危危日の猫の絵

花冷えの午後、神田神保町の外れにあるY書房の前を通ると、若いご主人が外で寒そうにしていた。 声を駆けると、「締め出されてしまって」。 事情を聞くと、昼休みに店のシャッターを半分閉じて内側から鍵をかけ、脇のビルの玄関口から出たはいいが、階上の…

謎の猛禽類ブックマーカー

英語の先生Sさんが突然姿を消してしまった。 ケータイを持たない先生だったのと、メールのあて先を頻繁に変えるために、連絡も途絶えてしまった。 余程の事情があったのだろうと、心配していたところ、留守中に我が家を訪ねてきて、手紙を置いて帰ってしま…

補足・描かれた明代紫禁城の象たち

明代・北京の象について触れ、賓客を迎える象は、どこで飼われていたのか、不明と書いたままだった。 象を飼育する「象房」というものがあって、その頃は、北京の宣武門内に作られていたのだった。宣武門は北京の内城の西南部にあり、その門内にある定力院に…

猫の表紙と鼠の挿絵

猫が表紙の昭和24年3月号の「笛」は、表紙裏に、鼠の挿絵が印刷されている。茄子のような野菜を、鼠がむしゃむしゃ齧っている。 同号の表紙が猫なので、挿絵は鼠をと、版画家の関野凖一郎氏(1914-1988)に編集者が提案して注文したのだった。 …

松本たかし主宰「笛」の表紙猫

猫は天気がよいと窓辺で午後を過ごし、そうでないと我が部屋のクロゼットの上段に潜り込んでじっとしている。休日に、猫が窓辺で脚を伸ばして横になっていたとき、毛並みをなでてみた。春めいてきた日差しを浴びて、体全体があたたかくなっていた。 日差しを…