2015-01-01から1年間の記事一覧

「根府川へ」-モンゴル語に翻訳された短編

モンゴル・ニュースのWEB版に珍しく、日本の本が紹介されていた。紹介というより、翻訳されて掲載されているではないか。 作家・岡本敬三の短編集「根府川へ」(筑摩書房、2003年)。 表題作「根府川へ」が翻訳されている。翻訳や掲載のいきさつは全…

ブルーベリーを採りに行く

知人宅の庭の、ブルーベリーの実がなったというので、 日高まで、取りに行った。 採りながら、食べる。 ザルに一杯になった。 ブルーベリーと、クロスグリとよく区別がつかなかった。 ブルーベリーはツツジ科スノキ属で、北米原産。 スグリは、旧大陸の原産…

ツチハンミョウは北米でも騒ぎになっていた

切手帳を取り出して眺めていたら、モンゴルのツチハンミョウ切手(72年)があった。何種か生息するうちの一種。 猛毒をもったツチハンミョウは5月末カナダでも騒動になっていたことが分かった。食卓のサラダに混入していたのだ。 大都市トロントで、主婦…

犯人はツチハンミョウなのか

子供のころハンミョウが毒虫だと思い込んでいた。人の命を奪うくらいの猛毒があると。 ハンミョウは、ミチオシエともいわれ、山道を人が歩くと、その前に現れ、道を教えるかのような行動をとる。 兄が箱根へ林間学校へ行くとき、 「ハンミョウに気を付けたほ…

マガモの追悼で半旗を掲げた教会

モンゴルニュースのWEB版が役立つのは、外電の選択が面白いこともある。動物がらみも多い。5月末には、英国南西部サマセット州の田舎町のカモの話題が掲載されていた。 水車のある村の池で25年間暮らし、村人に愛されたマガモの雄「デスモンド ドレイク…

モンゴルニュースで旭天鵬について思ったこと

WEB版のモンゴルニュースは、日本の大相撲をよく報じている。モンゴルの大相撲ファンの目が伺えるので興味深い。今朝は、名古屋場所の千秋楽を終えた白鵬と旭天鵬の写真が掲載されていた。 優勝した白鵬の記事から書き出してあるが、見出しは「旭天鵬引退…

アオドウガネを3日だけ飼う

7月に入って、舗道で踏みつぶされた昆虫を多く見かける。昨日の朝は、カマキリ、コガネムシの無残な姿を見た。数日前は、舗道で1羽の雀に咥えられ、抵抗する小さなコガネムシを見た。一度はすり抜けたものの、雀もあきらめない。何度も突いては咥えようと…

コース売店で見つけた氷旗

日曜日に、友だちに誘われて2人の子息と一緒にゴルフをした。35度以上の炎天下。滂沱の汗、くらくらする頭。当然の、大たたき。 コース売店のあるホールに辿り着くと、「氷旗」が掲げてあった。「おお」と声を上げて、中に入る。レモン味のシロップを敷いて…

かき氷の氷旗

かき氷の旗は、「氷旗」というのだそうだ。定番の「波千鳥」の模様がどこまで、さかのぼれるか。千鳥が加わるのは、そんなに古くなさそうなことだけ分かった。 先人の努力の蓄積は、頭が下がるし、ありがたい。皆川重男さん、中島満さんが、氷業史の史料を集…

熱帯夜に発見した氷削機「波千鳥號」のカタログ

古本「伯林脱出記」をめくっていたら、薄い紙が挟んであった。「波千鳥號氷削機カタログ」とある。 かき氷を製造する機械の、単色の小カタログだった。手廻型と電動機直結自動型。氷削機の2種類が紹介されていた。 1950、60年代のものだろうか。鋳物…

虎は頭を3度たたかれる

虎の枕をしらべていたら、少し似ている虎形の楽器にぶつかった。 敔(ぎょ)という。 孔子廟の雅楽やら、中国や朝鮮で、儒教の儀式音楽に用いられる。伏した虎で、その背中に、ギザギザの刻みがついている。演奏の終わりの合図に、この虎が使用される。奏者…

女御を口説いた獅子枕

やはり、原典に目を通さないといけない。「十訓抄」に書かれた、右大臣が獅子の陶枕を女御に贈った話を読んでみた。内容はー。 徳大寺の右大臣が女御に懸想したものの、言い出しかねていた。獅子の陶枕を贈ることを思いついて、雁皮紙のような薄い紙に、思い…

夢二が捉えたテニスプレーヤー佐藤次郎の一コマ

錦織圭の英国での戦いが始まった。 錦織の活躍で、脚光をあびたのが戦前1932年全仏、全英でベスト4になった佐藤次郎だ。 画家の竹久夢二が、1933年夏、ドイツ・ベルリンで佐藤次郎を取材しているのを偶然知った。 復刊された「夢二外遊記―竹久夢二遺録」(1…

虎の陶枕、獅子の陶枕

猫の枕騒動のあと、「虎の枕」があることを知りちょっと調べてみた。虎の形をした陶器の枕で、東京国立博物館が所蔵し展示していた。「横河コレクション」のひとつだった。 中国の磁州窯のもので、寝そべった虎の背中が平らになっており、そこに人間の頭をの…

猫を枕と勘違いした話

錦織圭の活躍があって、全仏オープンテニスの深夜のTV中継に熱中している細は寝不足の日々を送っているが、猫が被害に遭った。やっと眠りについた細のそばに行き、脇でスヤスヤ眠っていたところ、寝ぼけた細が枕と間違え猫を引き寄せて、頭を載せてしまっ…

LPジャケットのブラジルの鳥たち

数週間前、日比谷のブラジル料理のオープンカフェで、友だちと軽く食事していたら、楽器をもちよったお客の男女が演奏をはじめた。 「ショーロ?」 ブラジルの大衆音楽ショーロを演奏する日本の若い人たちがいるのだ。 心がほぐれて、いい気分になった。 月…

大竹政直の絵にのこるキツネと火焔宝珠

江戸の稲荷信仰で、キツネと火焔宝珠について調べると、前に書いた幕末から明治初期の絵師、大竹政直の「江戸市中世渡り種」にいきあたった。 「江戸市中―」は、明治25年に、消えゆく江戸の名残りの商売を事細かにかきのこしたものだ。稲荷の縁日に出たと…

王子稲荷の火焔宝珠で思い出したこと

モンゴルをはじめて訪問したとき、ウランバートルの博物館の仏画に圧倒された。僕は、どうでもいいような細部に目が行ってしまうので、ほとんどの仏画に描かれている、丸っこい実のようなものが気になった。 「あれはなんですか?」 と、モンゴル人にきいた…

ヘビとハシボソガラス

久しぶりに多摩のゴルフ場へでかけた。前は、狸がいた。今日はなにに出あうかとおもったら、バンカーでカラスが、蛇をつついていた。 カラスがさらに一羽とんできて、蛇の分け前を手にいれようと、クチバシをいれる。グリーンの上から、こわごわながめている…

赤い頭が雷神の使いの印

雷神の使いとされたヨーロッパのクワガタムシは特徴がある。オスの角、つまり大あごの部分だけが、やたら赤いのだ。ヨーロッパミヤマクワガタという。 http://homepage2.nifty.com/silverstar/beetle/2008/Luca-cervus08-a.htm 雷神の使いとされるのは、この…

雷の使いクワガタムシのこと

待望の立石鉄臣さんの展覧会がはじまった。仕事でバタバタしてまだいっていない。 夜、集英社の原色昆虫百科図鑑を開いて、立石さんの描いた細密画の昆虫たちをながめる。この昆虫図鑑は、画家のサインがちゃんとはいっている。立石さんは「tetu」のサインで…

密輸商人OWLERからフクロウ燈籠まで

スチュワート先生は英に一時帰国した際、初めてグレートブリテン島の西南端をまわったという。デヴォン、コーンウォール両カウンティ。奥まった入り江に18、19世紀に密輸で栄えた隠れ港がある。ブランディー、羊毛などべらぼうに高い関税をかいくぐり、…

カワセミが庭の金魚も捕えるようになるか

土曜の午後、映画「龍三と七人の子分たち」を見に行く途中、池の道でホバリングしながら魚をねらい、幾度もアタックするカワセミの光景にでくわした。 柳田国男「翡翠の歎き」に、我孫子に住む杉村楚人冠がカワセミに怒っている話を書いている。杉村の庭にカ…

コック・ロビンを殺したのはハイタカではないか

思いたって、日曜日に細と上野動物園に出かけた。鳥舎はすいていた。アカショービンなどと一緒に、コマドリが居た。 走馬のくつわを鳴らす音に、鳴き声(ヒンカラカラ)が似ているから「駒鳥」と名付けられたという、この鳥は気になる鳥。マザーグースの不思…

盆栽村に猫が居た

細とまた盆栽美術館に出かける。展示会の後半に入ると展示作品が入れ替わるのだ。 電車に乗って最寄り駅から歩く。けやきの通りを進んでいき、盆栽村に入ると猫が居た。 首輪は長いリードにつながれていた。飼い主がリードを持って散歩するのだった。 盆栽村…

楸邨句集の捨て子猫

うちの猫は、捨猫だった。 動物病院が預かって、飼主を募集したのを、長男の知人Aさんが引き取った。その後、猫は飼主を転々。 また、Aさんのもとに戻ってきたとき、長男が気に入って連れて来た。初対面なのに、膝の上で眠りこけたのが、かわいかったらし…

野良猫にキップリングの猫を重ねる

荒川沿いの広い公園を散歩すると、野良猫に出あった。 声をかけると、完全無視を決めこみ、 近づいてもあわてず、堂々と、ゆっくり離れていった。 厳しい冬を野良猫として無時乗り越えたことで、自信をつかんだかのように。 不思議と肥えている。 別の野良猫…

盆栽村に猫を見ず

細が通う盆栽教室の先生が、展覧会を開催しているので、細と連れ立って見にゆく。 盆栽村の静かな道には、馬酔木が咲いていた。 盆栽の美術館というのがあるのだ。 盆栽は、中世から「盆山」BONSANといわれて、育まれた。展覧会は中世の、「盆山十徳」…

表慶館のライオン像続き

東博の狛犬型ライオン像について、新たに分かったこと。 ○仮説 ライオン像は、主として沼田一雅氏が上野動物園のハーゲンベック動物園から購入したライオンを参考に造形した。 正しいか、間違いか。 1)ライオンは上野に不在だった ライオン2頭は、明治3…

鴨の減少を憂う人にであった

近所の池は、鳥でにぎやかだ。 おじさんがやってきて、手慣れた風に餌を放りあげると、続々とあつまってくる。 数十分だけで、以下の鳥を確認した。 キンクロハジロ 2 カルガモ 1 ホシハジロ 1 オオバン 1 バン 1 ★サギ(コサギ、チュウサギか不明) 2…