2014-07-01から1ヶ月間の記事一覧

猫に額をかじられながら虎食人卣の夢を見る

さいきん五体投地のような格好をする猫 わが家の猫は、年齢不詳。息子がもらってきたときは、12歳はとうにこえている、とのことだった。 4年たっているから、16歳をこえた勘定になる。 猫は、人間でいうと1年が5年にあたるというから、 16×5=80…

幻の猫はリボンを後ろに結ぶブチ猫

平泉の銀造猫は、奥州藤原氏が源頼朝に倒された時に、没収されたお宝の品目のひとつだったが、「吾妻鏡」には、ほかに金造鶴など計14品目がしるされている。 「象牙の笛」、「不縫布」は、葛西清重、「玉幡」、「金華鬘」は小栗重成と宝の蔵を発見した武将が…

12世紀猫の6態に感心する

古代、中世に「猫の美術」はないと、おもっていたら、春日大社に12世紀、平安末期の猫のお宝があった。 「沃懸地螺鈿毛抜形太刀」。 猫の6態がかたどってある。「仏教芸術266号」(毎日新聞社、2003年)をとりよせて、 巻頭の、猪熊兼樹氏「春日大社の沃懸…

平泉の銀猫は高山寺の猫バージョンか

1186年、鎌倉で、頼朝が西行に手わたした「銀作猫」 1189年、平泉の蔵で、みつかった「銀造猫」 どちらも銀で制作した猫だろう。 当時日本には、猫の「美術」はない。 だが、中国の宋(960-1279)にはあった。 宋の写生画に、徽宗の猫、李迪…

西行が貰った銀の猫ってなんなのだろう

猫は、前足の関節を後ろに畳んで、香箱座り。 うちの猫は、香箱座りはもちろんするが、こんな風に左右に組んでいることがある。 何か考えているのだろうか。 猫と一緒に、またどうでもいいことをかんがえてみようか。 鎌倉時代の「銀の猫」をかんがえよう。 …

呉女はブータンがルーツと、魅力的な説

伎楽の再現に力をそそいだ野村万之丞さんは、伎楽面の呉女についても独自の見解をもっていた。NHKの番組取材で訪れたブータンで、野村さんは仮面劇ベーチャムと出あう。 チベット仏教のチャムよりも古いとされる民間芸能で、主人公はポ王とモ后という。 …

野村耕介さん演出の大田楽の夜

夜の野外劇で、最も印象にのこるもののひとつが、東京・日枝神社の「大田楽」。 シルクロードの仮面劇にいち早く手をつけた、狂言の故野村万之丞さんが、耕介という本名で構成、演出し、田楽踊りを現代流に再現する試みだった。 平成5年10月下旬の平日の…

仮面姿のナムスライとゴンゴル

表紙の写真は、モンゴルの毘沙門天。右の仮面が毘沙門天=ナムスライ(左は白大黒天=ゴンゴル、木村理子氏撮影) 仮面をかぶって野外でおこなわれるチベット仏教の密教修会「チャム」が、チベット仏教圏の国々の寺院で、次々と再興されているという。モンゴ…

ムカデと鉱山民俗学の本をとりよせたら

ムカデのおかげで、頭がこんがらがってきた。若尾五雄氏の「黄金と百足・鉱山民俗学への道」(人文書院、94年)をとりよせてよみだしたら、ムカデ資料が沢山でていて、収拾がつかなくなってしまった。 こういう時は、原点へもどるしかない。 ムカデを眷属と…